第一部 学園都市篇
第3章 禁書目録
29.Jury・Night:『Dragon Bless』
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為にインデックスに近付けない。故に火織は、七天七刀と鋼糸でそれを打ち払う。
『新たな敵兵を確認────戦闘思考を変更、戦場を再検索……現状、上条当麻の破壊を優先します』
《させねェよ────間怠っこしい、翔ぶぞ! 掴まれ、上条!》
「おう! ……って、『翔ぶ』ぅうわあっ!?」
「援護する。行け……能力者ども!」
掛け声と共に合当理を吹かし、嚆矢は当麻の『左手』を掴んで騎航する。降り落ちる光の羽を右肩部発振器からの次元の挿入で、寝そべったままの姿でインデックスが二つの魔法陣から放った魔力の弾丸をステイルの『魔女狩りの王』が受け止めている隙にすり抜ける。
本来、騎航した状態ならばこの距離では二秒と掛かるまい。しかし狭すぎて母衣を使えない以上は速力も機動も鈍り、その二秒が限りなく長い。限りなく、遠い。
『敵の正体を逆算────クトゥルフ神話、“這い寄る混沌”と認識。排除実行、死霊術書より当該項目を抜粋。飢える、飢える、魚座の口端────“命ある恒星”』
『────ぐwhるァァァawlァァァァuhnァァァ!』
加えて────彼女の二つの魔法陣、その堅固な結界に阻まれて。更に“我に触れぬ”の残滓に跳ね返される。
そして響いた人外の発声器官用の詠唱に導かれて、魔法陣から這い出た焔の塊が────六足に三つ首の、肉食獣じみた異形の姿となり。
(“命ある恒星”────?)
《あ、やべ》
その刃金に食らい付き、焼き尽くそうと迫る。正に命があるが如く、躱しても躱しても追い縋りながら。
すれ違い様の抜き打ち、顔面から尻までを深々と斬り抜けて。
《いかん、“命ある恒星の眷属”じゃ……あれは不味い、相性的に勝てん》
(早速かよ! “神魔覆滅”はどうした!)
《無茶を言うでない。あれは、『実体を得た、この世の外側の力』を問答無用で滅する力……『元からこの世のモノで再現した偽物』には効果はないわ》
(使えねェなァ、オイ────グッ?!)
要するに、一般的に『紛い物であると周知されているモノ』として呼び出された『似ているだけのモノ』には効果はない、と。
その言葉通り、“命ある焔”は既に再生を果たしている。その物質の第四形態たるプラズマの体の尾で、合当理に損傷を与えて騎航不能とした。
「っく……こーじ、だっけ?! 俺の“幻想殺し”なら、あの結界も打ち消せる! だから真
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