修行編 その五
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比べるとまだまだだ。
王になるのなら彼女達レベルまでにいかないといけない。
塾が終わっても俺は必死に勉強している。
そんなある日の事。
いつもの休憩時間。
俺は休む事無く勉強を続けていると法正が話しかける。
「ねぇねぇ、関忠さん。」
「うん?
どうした。」
教科書から目を逸らさずに答える。
「関忠さんはどうしてそんなに勉強しているの?」
「あれ、言ってなかったけ?」
その言葉を聞いて俺は教科書から視線を外し法正の方に視線を向ける。
「俺は皇帝になるんだ。」
「皇帝ってあの皇帝?」
「そう大陸を制覇してこの世を平和にする。
その為には武と知の両方が必要だ。
武の方は師匠曰く、時期に修行は終わるって言われているけど知の方が全然だからな。
俺は馬鹿だからさ。
こうやって勉強しないといけないんだ。」
「関忠さん凄いね。」
そう言って法正は少しだけ俯いてよし、という声と共に言った。
「もし関忠さんで良ければ私も関忠さんの元で働いても良いですか?」
「はっ!?」
突然の発言に俺は驚きを隠せなかった。
法正は言葉を続ける。
「私も困っている人や苦しんでいる人を助けたいって思って此処で勉強しているの。
関忠さんが目指している理想と私の理想は同じでしょ。
だから、一緒に目指せたらなと思って。
・・・・・・・・・・駄目ですか?」
「い、いや法正は頭が良いからそりゃあ大歓迎だけど。
俺でいいの?
正直、最初はもの凄く辛いぞ。
何せ俺には地位なんてものがない。
零からの始まりになる。」
「大丈夫です!
私は関忠さんと一緒ならやれます!」
そんな事を言った瞬間、自分の言葉を再確認したのか顔を赤くする。
おそらく俺も赤くなっている筈だ。
だってさっきの言葉の意味はそっち方面に受け取らないか普通?
俺は気まずい雰囲気を何とかする為に考え。
「そうだ、なら真名を教えないとな。
俺は縁だ。」
「私は茜と言います。
よろしくお願いします、縁さん!」
この私塾で初めての家臣を得て、真名を教え合った。
その日から茜と一緒に行動する事になり、必然と孔明と鳳統と一緒に勉強する事になった。
その際にお互いの真名は教え合う事になった。
というより、茜の真名を俺が知っている時点で朱里も雛里も俺の事を信頼してくれて教えてくれた。
彼女達を中心とした楽しい生活が二年続いた。
この日、俺と師匠が水鏡塾を出る事になる。
理由は簡単だ。
既に俺がこの水鏡塾で学ぶべき事を学んだからだ。
「ありがとうございました、先生。」
俺は深々と頭を下げる。
「縁さん、学問は日を重ねるごとに進化してい
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