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我が剣は愛する者の為に
修行編 その五
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合いながら、二人は家に入って行く。
俺も後に続く。
家の中は広く、二階建てになっている。
一階は教室のような部屋が一つと広い台所がある。
女性は二階に続く階段を上がって行く。
上がると部屋が二つあり、廊下を挟んで扉が対面するような間取りだ。
その内の右側の扉を開ける。
部屋の中は家具などは置いておらず、座の低いテーブルが一つあるだけだった。
押し入れから座布団を三つ取り出した女性は適当にひいて座る。
そこでようやく女性の顔をはっきりと見た。
眼鏡をかけた黒い髪。
つむじの辺りには髪を纏めたお団子頭ができている。

「それで私にどんな頼み事を。」

「この子に勉学を教えてあげて欲しい。」

あら、と呟いて俺の方に視線を向けられる。

「理由を教えて貰える?」

「こいつは皇帝を目指しているみたいなんでな。
 その為にはどうしても勉学が必要になる。」

「なるほどね。」

女性は俺の眼を見て言う。

「どうして皇帝を目指すのか教えて貰える。」

その問いかけに俺は迷うことなく即答した。

「大事な人を守る為に皇帝になると決めました。」

「どうして皇帝なのかしら?」

「この世は負の連鎖に陥っています。
 俺はその連鎖を断ち切りたい。
 大事な人を守るって言いましたけど、もし手が余っているのなら他の人も助けたいんです。」

「それは他の人でもできる事だと思いますが。」

「確かにそうだと思います。
 でも、人を斬った時に誓ったんです。
 この人の命を背負い、そしてこれから多くの人の命を背負う事になります。
 だからこそ、胸を張って生きて生きている人を平和にしていこうって誓ったんです。
 自分自身に。」

俺の偽りない決意を聞いて女性はじっと俺の眼を見つめてくる。
それを俺は真っ直ぐに見つめ返す。
数十秒に及ぶ沈黙の後、女性は小さく笑う。

「分かりました。
 水鏡塾は貴方を歓迎します。」

「ありがとうございます!」

俺は土下座するような格好でお礼を言う。

「私からも無茶な事を言ってすまなかったな。」

「いいえ、これほど真っ直ぐな目をした人は久しぶりに見ました。
 そう言えば自己紹介がまだでしたね。
 私は水鏡という名前です。」

「俺は関忠ですよろしくお願いします。」

話や看板を見て薄々気がついていたが、やはりあの水鏡で間違いなかった。
確か諸葛孔明や有名な軍師を育て上げた先生だったはずだ。
そんな先生に教えて貰えれるなんて本当に俺は運が良い。
何より師匠、つまり丁原と知り合いというのも少し驚いている。
まぁ、孫堅と知り合いだというおかしなことになっているのだから少し納得してしまう部分もある。
水鏡は俺達が宿な
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