第二百話
[8]前話 [2]次話
第二百話 練習の楽しみ
練習中にだ、華奈子は笑顔で言うのだった。
「練習がまずね」
「まず、なのね」
美奈子も応える、華奈子の横でフルートを吹きつつ言った。
「楽しいのね」
「かなりね、ただ」
「ただ?」
「本番はもっとね」
それこそ、というのだ。
「楽しいから」
「一番よね」
「やっぱりね」
「私もね」
美奈子もこう言う、ただ華奈子よりはかなり冷静だ。
「練習が楽しいわ」
「そうよね、楽しいからね」
「どんどん練習出来るわね」
「練習が楽しいと」
春奈も言う。
「本当に技術が上がる感じがするわ」
「嫌々してもね」
華奈子がまた言う。
「楽しくないからね」
「技術もね」
「上がらないのよ」
こう春奈にも言うのだった。
「だからね」
「練習も楽しくね」
「やってね」
「それで本番は」
「もっと楽しくやろうね」
本番もというのだ。
そうしたことを話しつつ七人で練習をしていく、華奈子はとにかく練習を心から楽しんだ。その練習の後で。
お茶を飲んでだ、美奈子にこんなことを言った。
「練習の後はとにかく喉が渇くわ」
「歌って吹いてダンスしてだから」
「ダンスで汗もかくから」
「そう、それでね」
「喉が渇くのね」
「だから練習の後お茶を飲むことはね」
美奈子もお茶を飲みつつ話す、二人共飲んでいるのは麦茶だ。よく冷やした麦茶を美味しそうに飲んでいる。
その中でだ、美奈子はまた華奈子に言った。
「いいことよ、出来れば練習中も」
「水分補給は忘れない方がいいのね」
「出来るならね」
そうするといいというのだ、こう話してだった。
二人でお茶を飲んでからだ、美奈子は華奈子に言った。
「じゃあ次の練習も」
「うん、楽しくね」
こう話してだった、今は休むのだった。次の練習の時まで。
第二百話 完
2015・1・5
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ