第三章
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「じゃあ駅まで帰って」
「はい、そこでですね」
「解散ですね」
「家に帰るまで気をつけるんだよ」
駅に着いて終わりではなくというのです。
「いいね」
「わかりました」
「お家の最寄りの駅からは」
「お父さんかお母さんに来てもらいます」
「そうするんだよ、本当に最近物騒だからね」
先生は今も言うのでした。
「皆も気をつけて」
「悪い奴に襲われない様に」
「そうしないと駄目なんですね」
「そうするんだ、いいね」
こう言って皆で帰るのでした、ですが。
その皆の前にでした、急に。
何処からともなく怪しい痩せた男の人が出てきました、その手にはナイフがあって目は血走っていておかしな感じです。
その人がです、ナイフを振り回してきて皆に襲い掛かってきました。
「きへへへへへへへへへ!」
「せ、先生!」
「この人が!」
「そ、そのまさかだよ!」
この辺りを騒がしている悪い人だというのです。
「通り魔だ!」
「に、逃げましょう!」
「皆で!」
「皆早く逃げるんだ!」
先生はこう言いながらでした、手に持っていた鞄から。
二段式の警棒を出しました、それで生徒の皆を守りながらです。
通り魔の前に立ちました、ですが通り魔の動きはとても速くて。
警棒を持っている手をナイフで刺されてでした、それで落としてしまってです。
通り魔にさらに襲われました、生徒の皆は先生のピンチを見て叫びました。
「だ、誰か来て!」
「先生が殺されちゃう!」
「早く、誰か!」
そして、でした。その中で。
ついにです、この名前を叫びました。
「黄金バット!」
「黄金バット来て!」
こう叫ぶとです、皆の左手のビルの上から。
「ハハハハハハハハハハハハハ!」
高らかな笑い声が聞こえてきました、皆がその声に気付いてそのビルの上を見上げるとそこには、でした。
黒い闇の様なマントを羽織り黄金の身体を持っている人がいました、両腕を組んでそのうえで仁王立ちをしています。そしてそのお顔は。
「髑髏だ!」
「黄金の髑髏だ!」
「間違いない、黄金バット!」
「黄金バットが来てくれたんだ!」
子供達はその黄金バットを見て声をあげました、黄金の姿が夜のビル街にまるで金色の狼の様に映えています。
その黄金バットにです、子供達は言いました。
「黄金バット、助けて!」
「悪い奴が出て来たの!」
「僕達を守ってくれている先生をナイフで刺したの!」
「先生を助けてあげて!」
「何とかしてあげて!」
「ハハハハハハハハハハハハハハ!」
黄金バットはまた笑ってです、それから。
ビルの屋上から颯爽と、風の様に舞い降りてでした。通り魔と先生の前に立って先生を守ります。そこから。
通り魔に向かいその
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