紅の十字架 そのD
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た。こいつらが三回の攻撃の中で『切断』して血管を攻撃しているのではなく『指か何かで握り潰して』攻撃していたのが分かったためだ。さっきから妹紅の周りにまとわりついている敵は一生懸命に血管を潰そうとしているが――――
ぐにぃいい、ぐにゅ
と、弾力のせいで何の意味もなかった。
「レイニハオヨバナイワ、モコウ・・・・・・。ッテ、イイカゲンニシヤガレェェーーーーッッ!!!」
『スパイスガール』は妹紅にまとわりついている透明の敵を一匹一匹殴って殴って蹴って飛ばして払っていた。いくら血管が破られないと言っても凄まじい力で皮膚を抓られているのだ。かなり痛いことには変わりはない。
「イツマデモコノヨニシガミツイテンジャアネェェーーーーーーッ!!!! サッサトアノヨニイキヤガレェェェーーーーーーーッッ!!!」
「・・・・・・!」
グシャグシャ!! と、敵を容赦ないくらいに足で踏みつぶしながら暴言罵倒の嵐を浴びせる『スパイスガール』に妹紅は(このイカレ具合、誰に似たのかしら?)と思っていた。
と、ある程度敵を踏み殺したところで妹紅は背負っているパチュリーが全くの無傷なことに気が付いた。意識して守っていたわけではないのだが・・・・・・。
「・・・・・・そういえば、パチュリーは全然攻撃されなかったけど・・・・・・」
妹紅は首を傾げた。なぜかパチュリーは咲夜やドッピオと違って敵が襲ってこなかったのである。おかげで妹紅は楽に敵を制圧できていた。
(・・・・・・ま、まぁ私が凄すぎて近付けなかったんだよな! 多分!)
妹紅は勝手にそう解釈しているとジョルノと美鈴がやってきた。
「妹紅! ・・・・・・大丈夫、みたいですね」
「・・・・・・ジョルノか! お前もよく(美鈴の攻撃もらって)無事だったな!」
「ん? 今なんか軽い罵倒の含みがあったのような・・・・・・?」
ジョルノと妹紅が安堵をしている中で、美鈴はそう呟いた。と、
「コノビチグソガァァァ!!! シネ! キエロ! クソ! F××K! WAAANNAAAAABEEEEEEEE!!!!」
ドグシャァ! グシャ! ゲショ! ドゴォ!!
と、何かを踏みつぶす音を上げながら、まだ『スパイスガール』が適当にその辺を攻撃して回っていた。それを見ていた妹紅は流石に止め始める。
「あぁッ! も、もういいのよ『スパイスガール』! 早く逃げるわよ!」
慌てて『スパイスガール』戻す妹紅。最後まで『スパイスガール』は罵るのを止めず、見えない敵を手当たり次第に粉砕していた。
「・・・・・・誰に似たんでしょうかね」
「・・・・・・さぁ?」
ジョルノと妹紅の視線はある一人の少女に向かっていた。
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