紅の十字架 そのD
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ですよ私は!! 遠距離からチマチマ攻撃とか性に合わない! 出演作品を間違えたとしか言いようがありません!」
メメタァ。
「どこに切れてんだ! いいから早くジョルノの所に行けッ!!」
妹紅は叫んではいるが、手首、肩、右膝とかなり出血箇所が見られた。彼女も彼女で結構マズイ状況なのだろう。だがちゃんと妹紅はパチュリーは守っているようだ。
(パチュリー様から出血は見られない。妹紅さんグッジョブです!)
美鈴は横流しに妹紅を見ながらぶっ飛ばされたジョルノとドッピオの元に素早く駆け寄る。背後からザブザブと依然として透明の敵が追ってきているが、動きは緩慢だ。
「大丈夫ですか!?」
ジョルノは自力で起きあがろうとしていた。しかも背中に背負っているドッピオはしっかりと持っていたようだ。更に運がいいことにぶっ飛ばされた衝撃でまとわりついていた敵も引き剥がせていた。意外とタフだな、と思いながら美鈴は肩を貸して問いかける。
「・・・・・・とりあえず、大丈夫です。何とか包囲も突破できましたが・・・・・・覚えてろよ美鈴」
「え、いや・・・・・・はは」
ジョルノの口調から最後敬語が消えた辺りに美鈴に対する怒りが込められていたのだろう。美鈴は笑って誤魔化した。
「それは後にします。まず、妹紅の状態が心配です。彼女は死にはしませんが、あのまま血を抜かれ続けると・・・・・・。不死身のゾンビなんて想像したくないですね。それにパチュリーさんも無防備になります。これも想像したくない」
「ふひっ・・・・・・不死身のゾンビって『頭痛が痛い』と同じ・・・・・・いや、何でもないです。でもどうするんですか?」
「・・・・・・まずはこっちに向かってきている数体を何とかしましょう。考えるのはそれからです」
ザブザブ、と6・7体向かってきているようだ。それを確認したジョルノはスタンドを出す。ドッピオを背負っていても、スタンドなら両腕が空いている。戦える。
「何か考えがあるんですか?」
「あります。確証はないですが、僕の『ゴールドエクスペリエンス』なら燃やす以外に奴らを無力化出来るかもしれない」
美鈴は若干不安そうな顔をしていた。だが、ジョルノのこの覚悟を決めたときの目。それはどこか頼もしくもある黄金の精神の現れだ。
ジョルノはさっきの妹紅の言葉を反芻する。『当たった人間の血を問答無用で抜く』という言葉だ。また、執拗に追いかけてくることからも、本能的に生き物を追いかけて血を抜こうとしている。
当たった人間の血を抜く、ということはつまり接触している――――もっとも近い生物を攻撃するということ。
(では、なぜ奴らは共食いをしないのか?)
その答えは、最初『血がないから』と思っ
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