紅の十字架 そのC
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気配がない。
「と、止まらないッ!! マズイ、が・・・・・・」
と、アリスはギラリとレミリアの方を睨んだ。そうだ、これが『スタンド』による攻撃ならば、元を断てばいいだけの話ッ!!
「独逸人形、露西亜人形ッ!! それに京都人形!!」
アリスが声をあげるとどこからともなく「DEUUUUUUTSCH・・・・・・」「RUSSIAAAAAAANNN!!」「JIPAAAANNNGUUUU!!!!」と唸り声のような、鳴き声のような、暗く引き延ばした重い声が響いた。
アリスは魔法糸による操作ではなく『スタンド』能力によって人形たちに命令していた。
「そこの吸血鬼の血と目を抉り出し、人形に変えてしまいなさいッ!!」
そんなアリスの命令はもちろんレミリアは予期していた。
「人形程度・・・・・・この右腕だけで十分よ! 悪魔『レミリアストレッチ』ッ!!」
自分ではおそらくこれ以上無い程のカリスマセンスを放つスペルカード名を叫び、まだ再生途中の両足と左腕で地面を掴み右手を振りかぶる。右腕に力の全てを集め、筋肉を収縮させ――一気に放つ。
「UUUURRRRRRYYYYYYYY!!!」
ザシュッッ!!!
自分の周囲を薙払い、人形たちは凶悪な爪の一撃によって脆くも崩れさった。
「まだ、・・・・・・まだこんな力がッ!!」
アリスはもはやシアーハートアタックの侵攻を遅らせるのが精一杯のようだ。レミリアの予想外のタフさに次第に追いつめられていく。
「ギギギギギギ・・・・・・コッチヲ・・・・・・ギギギギギギギィィ」
ギャルギャルギャルルル! とキャタピラを無茶苦茶に回転させゴリアテの足裏から脱出しようとするシアーハートアタック。
「ミロォォ〜〜〜!!」
ゴリアテも何とか踏ん張り、レミリアの予想していた時間以上にシアーハートアタックの攻撃を遅らせていた。
だがついにゴリアテの拘束から脱出する。シアーハートアタックは拘束を抜け出し一目散にアリスの方向めがけて突進しようとするが――――。
「うぐぐッ・・・・・・ご、ゴリアテッ!!! ソードも使いなさいッ!!」
アリスはゴリアテを糸で操り、二本の剣で自分の足裏の踏みつけから出ていこうとするシアーハートアタックを叩きつける。
ズガッ、ガガンッ!!!
「――――うまく剣で軌道をずらしたか・・・・・・しかし、我がシアーハートアタックはそんなチンケな刃で真っ二つになるほど貧弱じゃあないッ!!」
地面に二本の剣で押さえつけられ再びシアーハートアタックは動きを遮られるが――――
パキィィンッ! と、高い音を発しながらゴリアテの握っていた剣の刃が二つとも砕け散った。
「――――なッ・・・
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