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ボスとジョルノの幻想訪問記
紅の十字架 そのB
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ってたじゃあないですか」

 とジョルノに咎められてしまっていた。

*   *   *

 美鈴と別れた後、レミリアは地下へと向かう階段に差し掛かった。だが、その階段は異様な気配が立ちこめている。

(・・・・・・いるわね。数匹、いや、十数匹くらい)

 レミリアはスペルカードを出す。『キラークイーン』がまともに使えない今、やはり弾幕による攻撃が最適だと考えたからだ。

「神槍『スピア・ザ・グングニル』」

 彼女の手に生成されたのはどこまでも紅い紅い巨大な槍。狭い階段の中ではせいぜい突く程度でしか使えない(そもそもそれで十分なのだが)ので、何をするかと思いきや――――。

「・・・・・・槍は『投げるもの』」

 大きく振りかぶって、階段の下に向かって投げたッ!! そしてレミリアはすぐに飛び、槍に追いついてその上に乗った。

「そしてッ!! 『乗り物』ッ!! これぞカリスマの権化ッ!!!」

 見たことがあるはずだ。誰もが思う、『自分で飛んだ方が速い移動方法』。

 だが、その移動方法はこの場面においては正しい。なぜなら狭い狭い階段には至る所に、透明の敵が潜んでいたからだ。

「HOORAAAAAAAAAAIII!!!」

「JAPPAAAAAAAAA!!?」

「ROOOOOONNNNNNN!!!」

 レミリアの槍は凄まじい破壊力で次々と断末魔を生み出していく。透明の敵が一体どれほどいようと、一体一体が雑魚ければ何の意味もない、と言わんばかりの進撃。カリスマ。

 ズガンッ!! と、槍が地面に突き刺さりクルクルと回ってふわり。ゆっくりと床に降り立った。ものの数秒で地下へとたどり着いたレミリアはフランドールの自室を目指すが、やはり地下には敵が大量にいるのが分かる。姿が見えないのはやはり全員透明だからだろう。すかさずレミリアは二枚目のカードを切った。

 カードを切る前に数匹がレミリアの血管を破壊しようと近付くが――――。

「MARIAAAAAAAAACHI!」

「ORLEAAAAAAAAAAANNNN!!」

 彼女に触れることさえかなわない。

「紅符『スカーレットマイスタ』」

 レミリアは能力の使えない『キラークイーン』の手のひらに乗り、自身の脚力と『キラークイーン』の投擲力により爆発的な推進力を得て加速。もはや誰も追いつけまい。敵の攻撃を余裕で振り切り、ついでに弾幕を当てながら、わずか10秒程度で階段からフランドールの部屋にたどり着いたのであった。

「フランドール!!」

 そのままの勢いで部屋のドアを蹴り破る。美鈴はこの部屋にフランドールがいると言っていた。

 だが返事はない。レミリアの視界には何も写っていない。

「・・・・・・
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