紅の十字架 その@
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ば、この『破壊の目を手元に瞬間移動させる程度の能力』ってことよ。結果としてそれを握りしめれば物体も壊れるってわけ」
これがぎゅっとしてドカーンの真相である。
「理屈は・・・・・・分かりませんが、この幻想郷で理屈とか言ってたらキリがないですからね・・・・・・。では、『破壊の目』を掴まれたらその時点で生存を諦めましょうってことですか?」
そもそもの話、破壊の目なんてものを知らないジョルノにフランドールの攻撃に対する対策は一切無い。鈴仙がされたように壊すのと直すのをフランドールが飽きるまで交互にされて、終了だ。
「不死の私はともかく、ジョルノはそうなるだろうね・・・・・・。だから唯一の対策はフランドールに破壊の目を掴ませないってことなんだろうけど」
フランドールが一体どうやって肉眼では見えない破壊の目を手元に引き寄せているか、妹紅でさえ知り得ないことである。
「不可能ですよ。聞けばフランドールは手を握るだけで能力が発動するそうですが、破壊の目を手元に瞬間移動させることにはノーモーションなんですよね?」
ジョルノの言う通り、フランドールはノーモーションで破壊の目を自分の手の中に瞬間移動させられる。つまりフランドールの前に姿を現した時点で命を握られているのと同義である。
急に不安になってきたジョルノだったが、ここで妹紅は『スパイスガール』を示した。
「――――そこで、こいつの出番さ。『スパイスガール』によって物体を柔らかくすれば『破壊の目』も柔らかくなる。そうするとどうなると思う?」
「・・・・・・フランドールが破壊の目を握ると『グニィ』ってことでしょうか?」
「そう、正解」
つまり、妹紅の仮定は「『スパイスガール』で物体を破壊の目ごと柔らかくすればフランドールが破壊の目を潰そうとしても出来ない。だからフランドールの一つ目の能力は防ぐことが出来る」というものだった。
「ヤワラカイトイウコトハ、ダイアモンドヨリモコワレナイッ!!」
スパイスガールはジョルノに向かって誇らしげに言った。どこかで聞いたことのある台詞だ。
「そしてだよ、ジョルノ。この作戦がうまく行けば・・・・・・フランドールはどう思う?」
妹紅はにやり、と口角を上げてジョルノに尋ねた。
「『こいつらは壊せない、どうして!?』と、思うわけだよ。心に動揺が生まれる。心に動揺が生まれると、行動に隙が出来る」
ジョルノが答える前に妹紅は説明を始めた。
「何せ、最凶・最悪の名を欲しいままにした能力だ。通用しない相手がいるってことになると、相当焦るはずよ」
彼女の言説には頷けるものがあった。確かに、人間は『切り札』を看過されると敗北を想定し始める。弾幕ごっこはそれの最たる例だ。スペル
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