主人公の資格 そのB
[8/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
勢いを殺していく。
ガリガリガリガリガリッ! と痛々しい音を上げてついにジョルノは――――。
「・・・・・・ぐ、ぅ・・・・・・!?」
人里と外との境界を作る高い柵の少し手前で止まった。指先の激痛を感じて両手を見ると
「・・・・・・ッ」
どの指も第一関節から上側が擦り切れていた。だが、なぜパワーAとはいえ『スパイスガール』のラッシュで彼の体は人里の中心から端っこまでぶっ飛ばされたのか?
答えは、ジョルノはただ『スパイスガール』に殴られたのではなく、能力によって体をかなり柔らかく――――弾力があるようにして貰っていたからだ。
『スパイスガール』はゴムボールを打つようにジョルノをぶっ飛ばしたのだ。もちろん、ジョルノ自身は柔らかくなっているためダメージも大幅に減らすことができた。
では一体何のためにこんなことをしたのか?
それは出来るだけ広範囲を一度に『GE』で触れるためである――――。
「妹紅・・・・・・あとは、・・・・・・任せましたよ・・・・・・」
止血する必要はなさそうだった。擦り切れることによって酷い火傷を負った指先からは血が滲むことはあっても大量出血は無さそうだ。
あとは妹紅が生きて帰ってきてくれるのを待つだけだ。彼はそう考えるとそのまま俯せに倒れ込んだ。
* * *
ジョルノが『スパイスガール』によって弾き飛ばされた直後。
「余計な真似を・・・・・・!! 面倒かけさせんじゃあ無いわよ!!」
霊夢は舌打ちをしつつ、電気の速さで妹紅をしとめにかかった。
「くッ、『スパイスガール』!!」
「ふん、遅い遅い・・・・・・」
妹紅はビシィと構えてスタンドを前に出し、霊夢の攻撃を止めようとするが、光速にはかなわない。
バヂィィッ!!
再び妹紅の全身を凄まじい衝撃が襲った。霊夢が高電圧の電気を大量に流したからだ。
「・・・・・・ッ!?!? グ、カ・・・・・・??」
ご丁寧に『スパイスガール』も巻き込む放電。たまらず妹紅は膝を付く。
「何がしたいのか全く分からないけど、逃がすためとしたら実に滑稽な動きだったわよ」
霊夢はほくそ笑みながら妹紅を踏みつけた。もちろん、彼女の足の裏は帯電しているため再三妹紅に電流が流れる。
「あっ、ぐ!?」
「さぁ〜て、払えないんなら『搾り取る』までよ。・・・・・・私の『店』で不休不眠で働きなさい」
「・・・・・・お前、良い趣味してんな・・・・・・」
重ねて言うが霊夢は風俗店を営んでいる。・・・・・・つまりはそういうことだ。
「知ったこっちゃ無いわ。あんたよく見れば可愛いんだし(私よりブサイクだけど)きっと稼げるわよ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ