主人公の資格 そのB
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っているジョルノがいた。
「おい、大丈夫・・・・・・じゃあないな。お前指が無いじゃあないか!」
その驚愕の声にジョルノは少しだけ体を揺らす。
「・・・・・・『GE』・・・・・・で、治せ・・・・・・ま」
「もういいもういい。あんまり喋るな。・・・・・・不本意だが今日は人里のどこかで宿を取ろう。――――ってそういや金がないんだよな」
妹紅はしまった、という風に頭をかいた。そして周りを見回すと――――。
『花魁 巫女の里 場所は中央エリア・・・・・・』という掠れたポスターが・・・・・・。
「・・・・・・いや、何でだよ!!!」
現在時刻は午後7時。
既に妹紅とジョルノは狭い個室にいた。橙が探索していた部屋である。幸い管理人(博麗霊夢)は再起不能のためここは今日休みらしい。あんだけ迷惑をこちらは被ったのだから一晩部屋を借りるくらいいいだろう、と思ったが。
(これ、ただの宿じゃあないよね・・・・・・! どう見ても・・・・・・)
お察しください。
とはいえ、ジョルノは指と胸の火傷の治療に専念しなければならないためナニしてる暇はない。
「・・・・・・にしてもなんで布団が一つしかないんだよ・・・・・・」
ジョルノは疲れからか、治療をした後泥のようにすぐ眠りに落ちたが妹紅の目はギンギンである。無駄に意識してしまっているせいだ。
「・・・・・・」
どうにでもなれ。妹紅はついにふっきれて布団を被った。明日は出来るだけ早朝に出発するつもりだ。時間はかなり早いがさっさと寝てしまおう。
だが隣に人肌を感じながら寝るのは彼女にとって随分久しぶりのように感じられた。
そして若干の悲しさを覚えながら――――。
こうして夜は更けていった。
* * *
妹紅がジョルノの元に向かった直後。
その場に残された霊夢は――――呼吸が段々浅くなっていた。
「・・・・・・」
ざっ。
「・・・・・・?」
耳元に誰かが立っているようだが、そちらを見上げる気力もない。すると突っ伏す霊夢の体をその人物は持ち上げた。
「・・・・・・橙?」
「勘違いするなよ・・・・・・。私はお前から『スタンド』を回収するだけで、見殺しにしても良い、とは言われてないからな」
そこにいたのは橙だった。妖怪とは言え霊夢の攻撃を貰って彼女もボロボロのはずだ。証拠に右足を引きずっている。
「・・・・・・どこに・・・・・・行く気・・・・・・?」
「紫様と藍様の家だ。・・・・・・そこで『スタンド』は回収するが、一応の救済措置はとらせてくれるはずだ。博麗の巫女に死なれちゃあ困るからな」
「・・・・・・そう」
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