主人公の資格 そのB
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の『スタンド』の性質上、この行為を続けさせるのはまずいと思い、霊夢の右手を掴んだ。それに習って妹紅も逆の手を掴む。
霊夢の攻撃手段は一度『お金』を経由しなければ意味がない。ならば、スタンドを出すのに必要な手を封じてしまえば彼女は攻撃ができないのだ。
「妙な動きをするな、ってのが聞こえないのか?」
「・・・・・・」
妹紅が話しかけるも霊夢は答えない。ただ薄ら笑いを浮かべるだけだ。
――――気味が悪い。
「ふふ、ふふふ・・・・・・もう一度、もう一度言うわ」
「・・・・・・?」
両腕を掴まれて身動きが取れないにも関わらず、せせら笑う。
「私は『反省』すると強いのよ・・・・・・?」
次の瞬間――――。
バリィィッ!!!!
「ぐ、がっ、ああああッ!?」
「ぎゃッ!?」
霊夢を掴んでいた二人は全身に走る痛みに動きが止まった。
電気のような力が彼らを通り抜けたのだ。
「『反省』した・・・・・・。やはり、あんたたちは『全力』で屈服させてやるわ」
――――痛みに気を取られ霊夢を離した二人が目にしたのは、動けないはずの霊夢が立ち上がる姿である。
その姿は若干光っており、彼女の周囲にはパチ、パチと電気が発生していた。
「『お金の力を電気の力に変える』。これが『レッド・ホット・チリ・ペッパー』の第二の能力・・・・・・」
その言葉が終わる前に――――。
ジョルノと妹紅のそれぞれに、凄まじい威力の蹴りがほぼ同時に入った。
「「――――!!?」」
二人の目に霊夢の攻撃は見えなかった。お金を飛ばしてきた素振りも無いどころか、自分に衝撃が入るまで霊夢は動いていないように見えたのだ。
しかし霊夢は右足を高く上げていた。蹴り終えた後のポーズだった。
先ほどのお返し、と言わんばかりの速度で通りの反対側の店にたたきつけられた二人。そこは小物雑貨店のようだった。
二人は意識を軽く失いかけながらも立ち上がろうとする。
「・・・・・・??」
けれども体がうまく動かないのだ。それに蹴られた箇所が以上に熱い。ジョルノが震える手で蹴られた箇所――――おそらくは胸の部分を触ると・・・・・・。
ぬるぉ・・・・・・、とした感触。血? と一瞬錯覚したが違う。
胸のあたりの皮膚がどろどろに焼け溶けていた。
「ぐぅぅぁああああああッッ!!??」
ようやく自分の身に何が起こっているか理解したジョルノは全身を激しい痛みに襲われた。それは妹紅も同じで――――彼女は顔面を押さえていた。
これは橙が霊夢にやられたときに似ている。あのとき、橙は全身を火傷していたが今度は違う。火傷の範囲はかなり狭くな
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