暁 〜小説投稿サイト〜
ボスとジョルノの幻想訪問記
主人公の資格 そのA
[1/9]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ボスとジョルノの幻想訪問記19

あらすじ

 妹紅の着替えを調達しに人里へとやってきたジョルノ。
 そこに丁度居合わせたのは橙と博麗霊夢だった。
 幻想郷の主人公、博麗霊夢との邂逅は偶然か、はたまた必然か。

*   *   *

 ボスとジョルノの幻想訪問記 第19話

 主人公の資格A

 人里のとある呉服店。

「ちょ、ちょっと・・・・・・おばちゃん? これ、私には似合ってないんじゃあないかな・・・・・・?」

 藤原妹紅は色々紆余曲折あって振り袖姿になっていた。

「いやいや、あんたの綺麗な白髪によう似合っとるわ〜。私の目に狂いはなかったようねぇ」

 おばちゃんの満足げな表情とは裏腹に一度も振り袖なる物を着たことがない妹紅はもじもじしている。彼女はかれこれ千年近くもんぺ姿だったからだ。

(着物ならちっちゃい頃・・・・・・1000年前に着てたんだけど・・・・・・振り袖は最近幻想入りしたらしいし、慣れてないよなぁ)

 着物とは勝手が違うのか、妹紅は何度も自分の体を確かめていた。

「とりあえず、これで完成! さっ、新人君のとこに行ってみな。きっとあまりの可愛さに飛び上がっちゃうだろうねぇ」

「飛び上がる? はぁ・・・・・・えっと、ありがとうございました」

 飛び上がるとは? まさか、ジョルノが驚いて飛び上がるなんて姿は想像につき難い。

「・・・・・・失礼な言い方とかを指摘されて殴り飛ばされる姿なら思い浮かぶけどなぁ」

 妹紅はジョルノが永琳に顎をぶん殴られて宙に舞う姿を妄想して、一人で笑った。

*   *   *

 その時、ジョルノは――――。

「・・・・・・がッハァ!!?」

 霊夢と対面した直後、顎に鈍い衝撃が走り宙を舞っていた。

「さて、あんたがどこの誰かは知らないけど。私の管理を抜けてよくもいけいけしゃあしゃあと目の前に姿を現したものね」

「・・・・・・!?」

 まさか、自分たちが無断で関所を通った(通らざるを得なかったのだが)ことが割れているのか?

 ジョルノは突然の顎への衝撃に脳を揺さぶられながらも考える。立ち上がる。だが、目眩が酷かった。

(今のも・・・・・・博麗霊夢は攻撃の直前に小銭――――金色の硬貨を足下に投げた・・・・・・。そして次の瞬間、『小銭から何かの腕が伸びて』僕の顎を殴り抜いたんだ・・・・・・!)

 ジョルノの顎は酷いダメージを負ったが、橙の傷ほどの深手ではなかった。攻撃条件は同じだが、ダメージに違いが出ているのは霊夢が手加減をしているからだろうか?

「・・・・・・立ち上がった。やっぱり『路地』だとイマイチ威力が出ないのね」

「・・・・・・」

 霊夢はそう呟いた。『
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ