主人公の資格 そのA
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前を叫ぶが――――
「こんな空中で『カネ』が出回ると思っているのか?」
ジョルノのその一言は的確に霊夢のスタンドの性質を捉えていた。その言葉に霊夢は動揺の色を隠せず。
「だから何だって言うのよォォーーーーーッ!!!」
と、大して威力の出ないスタンドで殴りかかるが
「『無駄』という言葉はこういうときに使うんだ・・・・・・。あんたのその行為は・・・・・・無駄なんだ、無駄無駄・・・・・・」
すでにパワーはジョルノが完全に勝っていた。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァッ!!!」
* * *
博麗霊夢 スタンド名『レッド・ホット・チリ・ペッパー』
元々は電気を操るスタンドだったが、幻想郷に電気は通っていないため世間に張り巡らされている電気に代わるものとして『お金』を操るスタンドへと変化した。スタンドは常にお金やそれに準拠する物体の中に存在する。スタンド像は元々の姿と殆ど変わらないが、電気のように完全に独立して移動が出来ないため小銭や紙幣などを飛ばして間接的に攻撃するしかない。
スタンド使いの意志で自由にスタンドのオンオフが出来ない。またスタンドは『経済力』の強く及ぶ領域(市場など)の中では大幅に強化されるが、『経済力』の弱い領域(人気のない路地裏など)では著しく能力が低下する。また、『経済力』の無い地域(博麗神社など)ではスタンド本体が消滅し、スタンド使い自身も絶命する。
* * *
ラッシュを叩き込んだジョルノだが、手応えはそこまで無かった。威力が弱まっている、とはいえ『レッド・ホット・チリ・ペッパー』のパワーはAだ。顎、鳩尾と続けざまに急所に攻撃を受けていたためか、はたまた霊夢の弾幕を相殺し続けていたからか、『GE』による攻撃もいまひとつ威力が出せなかった。
「ぐふッ、はが!?」
「おい! 落ちてくるぞ!」
だが、飛んでいる霊夢を撃ち落としきる程度の威力はあった。彼女は口から血を吐きながらキリモミ回転で落ちていく。下で見ていたらしい人々が散り散りに逃げていくのが見て取れた。ジョルノはまだ仕留め切れていないと思い竹を『GE』の能力で元に戻しながら降りようとしたとき。
霊夢は地面に激突する直前にふわり、と浮いたのだ。
「あの状況で能力を使うほどの余裕があったのか・・・・・・? 思ったよりタフですね・・・・・・」
浮いてはいるがまだ大きく咳込み血を吐いている。相応のダメージを与えたつもりだったが、この巫女のタフさは想定外だった。霊夢はギロリ、とジョルノを睨んで御札を取り出す。
「・・・・・・落ちろッ!!」
「なっ!?」
高速で飛来した
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