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ボスとジョルノの幻想訪問記
主人公の資格 そのA
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能力を解除する。すると大樹はすぐに収縮し、消滅した。するとジョルノの前には霊夢がいるはずだが――――。

「い、いないッ!!」

「残念、後ろよ」

 今の一瞬の攻防のうちに霊夢はジョルノの背後を取っていた。そうだ、こいつは空が飛べるんだ、とジョルノは思ったが今はそんなことに気を回している余裕はない。

「パスウェイジョンニードル」

 振り返ると同時に霊夢は針状の弾幕を展開していた。また、針状以外にも先ほどの御札による弾幕も混ざっている。

「・・・・・・無駄無駄ァッ!!」

 先ほどよりかなり低密度だったためジョルノは避けることはせず、また頭もだんだん冴えてきたため『GE』に全弾撃ち落とさせようとする。スピードAの『GE』ならば造作もないことだろう。

「――と、あんたはさっきの周りを巻き込むようなことはせずに普通に対処するでしょう。ではそのことを予め看過していた私は如何なるアクションを起こすでしょうか?」

 ジョルノが行動に移る直前。霊夢は確かにそう言った。だがもうジョルノは止まれない。

「正解はそれは『御札ではなく紙幣』。どういうことかは――これ以上言わなくても分かるわよね?」

「・・・・・・ッ!!」

 ジョルノの視界の端にあったのは攻撃するために力の込められた御札ではなく、ただの人里に流通している紙幣。だが、ジョルノの考えでは『紙幣』は危険信号でしかない。

 ジョルノが弾幕を撃ち落とす、まさにその時。紙幣からあの腕が伸びたのだ。

 ――――ドボォッ!! と、鈍い音を腹からあげながら再びジョルノは空中に投げ出された。

「――――『ゴールドエクスペリエンス』ッ!!!」

 正体不明の打撃に意識を失いかけながらも、落下すればそのまま弾幕の餌食になると無意識に判断したジョルノはとっさに『GE』の腕を民家の屋根に伸ばす。

「がッ・・・・・・げほッ! ハッ・・・・・・ゴホッ!」

 機転と根性のおかげで民家の屋根の上に逃れたジョルノだったが、巫女がまんまとそれを見逃すはずもない。すぐに『空を飛ぶ程度の能力』で上空に飛来し、屋根の上に無様に横たわるジョルノを見下した。

「外来人のくせに中々やるじゃあないの。でも、金は必ず払って貰うわ!」

 再び容赦の無い弾幕を展開する。仰向けに倒れるジョルノはその中に紙幣や硬貨が混じっているのをはっきりと見た。そしてその間を『光』のように高速で移動するモノがある。

 いや、違う。あれが『スタンド』だ。ジョルノは確信した。

「・・・・・・!! 『GE』・・・・・・!」

 ジョルノに針が刺さる直前、彼の体は弾幕から逃げるように高速で滑るように移動した。霊夢が不審に見てみると彼の体の下に数十匹の『ネズミ』がいるのが分か
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