主人公の資格 そのA
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路地』では威力が出ない・・・・・・? 場所も関係があるのか?
「仕方がない。このまま戦うか・・・・・・」
「待て! ・・・・・・くっ」
今攻撃をされると非常にマズイ。相手の能力のタネも分かっていない上に顎への衝撃のせいで酷く精神が不安定なのだ。このままではこちらはうまくスタンドが出せず、一方的にタコ殴りだ。
「何よ、犯罪者。私はあんたに構ってる時間が惜しいのよ」
「そうだ、それだ! なぜ僕を犯罪者だと決めつけるんだ・・・・・・? 人違いかも知れないじゃあないか」
とっさの繕いだった。きっと霊夢は何かしらの方法で僕と妹紅を察知しているはずだ。こんな質問は無意味だが――――時間を稼ぐという意味では有意義だ。
「それは教えられないわ。でもあんたは関所を税も払わずに通ってきた。私がこう断言できるってことは、証拠不十分なのかしら?」
普通は不十分だ。
だが、霊夢は時間稼ぎを許さない。すぐに服の中から大量の護符のようなものを取り出す。――やはり、『スタンド』だけで攻撃しないのは先ほど言っていた『威力が出ない』という理由からだろうか。だが、状況に応じて最良の攻撃選択をするその即決。今のジョルノにとって脅威以外何者でもない。
「人の話は最後まで聞くものだ・・・・・・!」
ジョルノは何とかスタンドを出す。まだ脳が揺れていて本調子ではないが、迎撃するしかない。致命傷を避けつつ、機を伺うのだ。
「金色の『スタンド』・・・・・・。まぁ、橙よりかは強そうだけど私の敵じゃあないわね」
しかし、敵もさりとて主人公。甘い弾幕が張られるわけもない。
「!? 数がっ・・・・・・多いッ!?」
「小手調べなんてまどろっこしいことはしないわ。さっさと死んでいいわよ」
霊夢から放たれた護符はざっと100は越えていた。
円形の陣を取り、回転しながら御札はジョルノに襲いかかる。ジョルノに被弾する前に路地の壁に護符が当たると、ザグゥッ! という鋭利な刃物が肉を切り裂くときのような音をあげて深々と突き刺さった。
(まるでカミソリのような鋭さだ! 直撃したら『痛い』じゃあ済みそうにない!)
と、ジョルノは一歩後ろに下がり、『ゴールドエクスペリエンス』で地面を殴りつける。するとジョルノの目の前に突如として植物の芽が生え急激に成長し大樹になる。大樹は路地の家々に絡みつくように成長し霊夢の攻撃を止めるどころか、辺りの住居を飲み込んでいった。
顎へのダメージのせいでうまくコントロールが出来ていないのだ。
「くそっ、攻撃を防げたはいいが制御がきかない・・・・・・! 無関係な人たちも巻き込んでしまう・・・・・・!」
ジョルノは家が傾き始めたのですぐに大樹の成長を止めるため
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