主人公の資格 その@
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「・・・・・・『牙Act.2』ッ!!」
ぼろぼろの体に鞭を打ち、爪弾を3発打ち込む。霊夢はそれを飛んでかわした。ボゴォッ!! と、辺りの建物の壁や柱に命中し、その穴を操るも飛んでいる霊夢には当たらない。
「へぇ、穴も動くの」
面白いわね、と言いたげにその様子を眺めている霊夢。そのままほとんど動けない橙の顎を殴って地面に倒した。
「うっぐ・・・・・・!」
抵抗もほぼ出来ずに橙は地面にうつ伏せに倒れ込む。さらに追撃を加えるように霊夢が彼女を足蹴にした。
「あんたの罪を数えな」
そう言い捨てつつ懐から煙草を取り出して火をつける。だが、橙は物も言えなかった。
「フゥー・・・・・・、まぁ、言えないんならいいんだけど。試しに私が数えたところ、『人里の無断進入』『妖怪の進入』『店の無断進入』『店の器物損壊』の4つね。きっちり払って貰いましょうか」
そしてまだほとんど吸っていない煙草の火を橙の頬に押しつけた。器物損壊はほとんど霊夢の仕業だが・・・・・・。
「あっ、づぅぁッ!!!」
「100倍返しでね。もちろん、『あんた』がよ」
霊夢の能力が分からない。おそらくは『スタンド』能力だろうが、全く意味が分からない。理不尽な速さ、理不尽なパワー。
(ら、ん・・・・・・さま・・・・・・)
意識朦朧とする橙を踏みつける霊夢に周りで見ていた人々は非難の声をあげるが、霊夢の言葉に全員口をつむってしまう。
そして橙は思わずこう口走った。
「く・・・・・・そっ・・・・・・! れ、霊夢っ!! お前、自分が何してるか分かってるのか・・・・・・!?」
と、その問いかけに霊夢はにやり、と笑ってさらに踏みつける力を強めた。
「えぇ、えぇ。言われなくても分かってるわよ橙? 幻想郷最強の『ペット』を踏みつけているのよ?」
「ぐぅ・・・・・・っ!」
「でもね、あんたのご主人様たちはあんたを助けには来ない。どうしてか分かるかしら?」
霊夢は屈んで橙の髪の毛を掴みあげる。橙の目には涙がにじんでいた。
「私が『人里における協定』を紫と結んでいるからじゃあ無いわ。確かに、そういう不可侵の協定は結んでるけど・・・・・・」
そして橙の耳元でゆっくりと、残酷に呟いた。
「ひとえにあんたが役立たずだからよ」
(こ・・・・・・こんな奴がッ・・・・・・!!)
「――――っ!! こ、このぉォーーーーーッ!!!」
橙は無意識のうちに『牙Act.2』のヴィジョンを出して指から無理矢理爪弾を発射させる。ドバッドバッドバ!! と爪弾は地面に穴を開けて、その穴は霊夢を追いかけた。
「またそれ? 私には無意味よ」
橙の攻撃も
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