主人公の資格 その@
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可で通っていった。
ざわざわざわざわざわ・・・・・・
当然、関所付近の人通りは多く、妹紅の姿は一気に注目の的になる。
「えっと、妹紅・・・・・・まずは服屋さんに向かいましょう。お金は持ってませんが、僕が何とかします」
「・・・・・・み、みんなの視線が痛い・・・・・・」
「・・・・・・ほら、さっさと行きますよ」
ジョルノは一歩も動こうとしないアマゾネス妹紅の手を引っ張ってすぐ近くの呉服店をのぞき込む。
「こんにちは」
「あら、いらっしゃい。って、八意さんとこの新人君? 今日は薬頼んでないけど・・・・・・」
店に入るなり、店長のおばちゃんが話しかけてきた。ちなみにこの店は彼が鈴仙と数回薬の訪問販売で訪れたことのある店だった。
「はい、えっと今日は普通に買い物です」
そう言いながらジョルノは妹紅の手を引いて店に入った。
「うう・・・・・・も、もうイヤだ・・・・・・はやく・・・・・・うう・・・・・・」
妹紅は放心状態でぶつぶつと呟いている。
「はぁ。新人君に似合うような服は店にあったかねぇ・・・・・・って何その子ッ!?」
おばちゃんは棚の商品を整理していたため妹紅に気がつくのが少し遅れた。
「うるせええええェェッ!! もういいだろ! 何回同じリアクションさせるつもりだコラァァーーーーッ!!」
「えぇっ!? ご、ごめんなさい・・・・・・??」
おばちゃんは突然の妹紅の怒声に驚き、とっさに謝った。
「妹紅、もうお店ですよ。静かにしてください」
ジョルノは妹紅を窘めながらおばちゃんの方に向かった。
「えっと、僕は服についてはよく分からないんですが、この人に似合う服が欲しいんですけど」
ジョルノの言葉に呉服屋のおばちゃんは「ぽん」と手を叩き。
「あぁ、そういうことね。それだったらいくらでもあるわよ? 値段とか考えないなら、一番似合うを繕ってあげるよ」
「値段・・・・・・そう、値段なんですが、僕たち今お金を持ってきてないんですよ」
「ありゃ」
おばちゃんは「困ったねぇ」という顔をした。
「流石にお金がないんじゃ売れないよ」
当然の答えだった。いくらこちらが困っているといってもあちらも商売である。
妹紅が『どうするのよジョルノ』とジョルノの脇をつつく。だが、もちろんジョルノが何も考えずに無一文で服屋に来る筈がない。
ジョルノは「そう言うと思って・・・・・・」と、いつの間にか妹紅の足下にあった桶を取り出す。それには布が被せてあり中に何かが入っているようだった。ジョルノはカウンターに持ち上げて中身をおばちゃんに見せた。
「『これ』と交換でどうですか?」
「おぉ!?
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