十六夜咲夜一揆 そのB
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ボスとジョルノの幻想訪問記 第23話
十六夜咲夜一揆B
「・・・・・・あれ?」
小悪魔は声を上げた。気が付いたら目の前から標的が消えていたからだ。
「・・・・・・?」
それに何となく不思議な気分だった。自分の心がどこかへと昇っていくような、安らぎの感覚だ。
あぁ、いいや。なんか、どうでも。今はこの感覚をずっと味わっていたい。本当に心地が良い。
まるで体中の重りを外したようだ。体が軽い。
どこまでも昇って行けそうな気がした。
* * *
咲夜が時を動かし始めるのとレミリアの首を切断したのは『ほぼ』同時。ほとんどそこに何かが入り込むような時間はないはずであるが、その僅かな時間と攻撃の隙間に――――
「――――全世界ナイトメア」
レミリアのスペルカードが差し込まれた。
『核の悪夢(全世界ナイトメア)』は悪意が花のように突然開くかの如く、レミリアを中心に弾幕が放射されるスペルカードだ。彼女のお気に入りの(名前の)カードである。
咲夜の動きは止まらない。完全に不意を突かれたのだ。時間を止めている方が不意を突かれるなんてことは普通ではあり得ない。予め『時間を止めるタイミング』を分かっていなければとても出来ない芸当だ。
(・・・・・・もちろん、そんなことは分かってるわよ咲夜。あなたの時を止めるときに見せるほんの僅かな『癖』を・・・・・・私が見逃すわけがない)
レミリアはそう思いながら自分の首を切り裂かんとするナイフを見る。だが、それはレミリアの首と胴を切り離す前に――――首の半分ほどの肉を抉ったところで止められた。咲夜に大量の弾幕が飛来したのだ。
「・・・・・・ッ!!?」
なお、この時咲夜は『ホワイトアルバム』を装備していなかった。その理由をレミリアは以下のように推測していた。
咲夜のスタンド、『ホワイトアルバム』と元から持っている『時を止める程度の能力』は相性が悪い。なぜなら時を止めてしまえば半物体である『ホワイトアルバム』も停止してしまい、装備した状態だと動くことが出来ないから。
咲夜は無意識のうちに時を止めている最中は『ホワイトアルバム』を解除していたが、実は両方の能力は同時に扱えないものだったのだ。
(対して私の『キラークイーン』と『運命を操る程度の能力』の相性は抜群ッ!! さっき咲夜が丁度爆弾化したナイフを拾ったのも、『癖』を見出しタイミングを完璧に合わせることが出来たのもこの二つの能力の同時操作によるものッ!!)
と、大量の弾幕を被弾した咲夜が血を吹き出しながら宙を舞うのを見てレミリアは確信する。
自分の方が圧倒的有利だということを。
咲夜はそのまま弾幕の勢いに押されて壁
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