十六夜咲夜一揆 そのA
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んだレミリアはすぐに起きあがるが、視線の先にいたのは『ホワイトアルバム』の装甲を身に纏った十六夜咲夜がナイフを構えている姿だった。
「チェックメイトよ、レミリア・スカーレット」
と、咲夜が短く述べた直後。レミリアは「呼び捨てにするなッ!!」と怒りながら『キラークイーン』を出す――――が。
「既に囲んでいますわ・・・・・・」
既に咲夜は落ちていたナイフを全てレミリアの周囲に滞空させていた。そう、あとは咲夜だけが知る『起点の一本』となるナイフを特定の方向・特定の力で弾けば連鎖的にナイフがナイフを弾き、全てがレミリアの方向に向かう銀刃の包囲陣となる。
「メイド秘技『殺人ドール』!!」
確かに、いくら近距離パワー型のスタンドである『キラークイーン』といえど360度全包囲を取り囲むナイフを同時に弾き落とすなんて芸当は時でも止められない限り不可能である。そんなことは少々怒りと興奮で我を忘れていたレミリアでさえ分かっていることである。
だから、レミリアが『キラークイーン』を出したのには別の理由がある。他意がある。レミリアの口の端が「くっ」と歪んだ。
「残念ね、咲夜――――。勝ち誇るなんて愚考を犯すなんて・・・・・・」
『キラークイーン』の右手を突き出しながらレミリアはそう呟いた。すでにその言葉の意味を聞き取るころには咲夜はナイフを投げている最中であり――――彼女のナイフ投げのモーションの中で最も手に持っている『ナイフ』と『顔』の位置が近いタイミングを見計らい――――。
「『キラークイーン』、第一の爆弾ッ!!」
右手のスイッチを押して爆弾を起爆させる。起爆したものはなんとナイフ。
しかも、『咲夜が投げようとしている最後の一本』だったッ!!
ドグオオォォォォン!!! と咲夜の耳元で爆発が起こった。いくら絶対防御の『ホワイトアルバム』といえどその破壊力はすさまじく、咲夜の体は横方向に吹き飛ばされる。それから少し遅れて咲夜の制御を失った周囲に浮くナイフが音を立てて地面に落ちた。
(粉微塵にならずに『吹き飛んだ』・・・・・・? やはり、『ホワイトアルバム』は爆発の巻き込みでは壊せないのか・・・・・・)
実際に鎧を爆弾化して起爆しなければ意味がない。
レミリアはそう思いながら足首のナイフを引き抜いた。傷はすぐに再生し、体はいつもの動きを取り戻す。
そして立ち上がり咲夜が吹き飛んだ方を見た。
一方。ガシャァアン、と派手に高級そうな品物が数々飾ってある棚に突っ込んだ咲夜だが外傷はほぼ無かった。爆発による衝撃で足腰の踏ん張りが利かずぶっ飛ばされたが『ホワイトアルバム』による防御のおかげで咲夜自身に傷は無かった。
すぐに起き上がり首を振る。爆発の
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