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ボスとジョルノの幻想訪問記
十六夜咲夜一揆 その@
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ボスとジョルノの幻想訪問記21

 あらすじ(時系列順)

 スカーレット姉妹来訪 ドッピオ死亡 永遠亭壊滅の危機
  ↓
 ボス、復活しアリスの家へ 悪夢1回目
  ↓
 ジョルノ・妹紅、チルノと3妖精と戦う
  ↓
 ジョルノ・妹紅、霊夢と戦う ボス、悪夢2回目
  ↓
 ジョルノ・妹紅、就寝 ボス、悪夢3回目
  ↓
 ボス、アリス・魔理沙と戦う
  ↓
 ボス・アリス・魔理沙、三人とも死亡


*   *   *

 ボスとジョルノの幻想訪問記 第21話

 十六夜咲夜一揆@

 ――――目が覚めた瞬間に彼は気が付いた。

 自分の意識では体が動かせない。この現象は最近までずっと起こっていたはずだ。

 しばらくの間、解放されていたがそれも一瞬の出来事だった。

 彼は目が覚めた。だが、それは『彼』では無かった。

 彼は内側にいたのだ。その、仮の姿の内側に押し込められていた。

 仮住まいはうつろな視線であたりを見回した。深層意識に潜む彼は今、この瞬間がチャンスだと思った。必死で彼は叫んだ。自分に気が付いてくれ、俺はお前の中にいる、と。

 ――だが、現実は非常である。

「――――俺は」

 ヴィネガー・ドッピオは自分の知らない場所で目を覚ました。

(く、そッ!!! なんてことだ、まさか復活したら再び『記憶のないドッピオ』が表に出てしまっているなんて!!)

 そして、先ほどアリスの猛攻を受けて絶命したはずのディアボロはドッピオの深層心理に再び閉じこめられていた。

 ディアボロは心拍数が速まる中、必死で自分を落ち着けて状況を整理しようとした。

(まず、あの悪魔姉妹にドッピオが殺されたおかげで俺は表に出てこれた。それによってレクイエムが再び効果を発揮し始め、死んだ。ここまではいい。だが、次に目を覚ましてみると表に出てきたのは俺ではなく、死んで消滅したはずの『記憶を失ったドッピオ』の人格だ! もしや、次ドッピオが死ぬとまた俺が表に出て、再び俺が死ぬとドッピオが出てくる・・・・・・そんなサイクルが成り立っているのかもしれない)

 普通ならばスタンド攻撃であってもあり得ない状況だったが、彼には引っかかるところがあった。

(・・・・・・だとすると、原因は八意永琳だ。奴は『セーフティーロック』だと称して俺の心臓に『指輪』を埋め込んでいた! それが何らかに作用して『俺とドッピオのサイクルレクイエム』が成立した・・・・・・その可能性は0では無い)

 実際に幻想郷では元の世界では起こり得ない現象が日常茶飯事的に起こっている。彼が永琳に対する猜疑心、敵対心からこのような考えに及んでしまうのも無理はない。

(つまり、この状況はドッピオが殺され
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