H爆撃注意報 そのA
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るが意識はあるようだ。
「も・・・・・・こう・・・・・・ぐっ・・・・・・だ、大丈夫・・・・・・です」
よく見るとジョルノの傷は動かないはずの左半身に集中していた。
「お前・・・・・・まさか、『スタンド』で・・・・・・!」
妹紅は先ほどのジョルノの行動を思い出す。『エアロスミス』の銃撃を全身に浴びる直前、ジョルノはスタンドで応戦しようとしていた。だが実際は違った。そう妹紅の方からは見えていたが、本当はジョルノの『ゴールドエクスペリエンス』は『エアロスミス』を迎撃するのではなく――――。
ジョルノ自身の体を無理矢理『エアロスミス』に対して左半身が前になるように捻らせたのであるッ!
「う、動かない左半身を犠牲にしたのか・・・・・・!?」
「・・・・・・それしか・・・・・・、いえ、それが・・・・・・『最善』・・・・・・だったんです」
「だからって・・・・・・! こんな・・・・・・!」
妹紅の素人目でも分かる。並の医療じゃあどうあってもこの傷は治せそうにない。
「動く『右半身』を救うため・・・・・・。そして・・・・・・思いついたんだ・・・・・・奴らを見つける・・・・・・方法を。それには妹紅・・・・・・あなたの力が必要です・・・・・・」
「・・・・・・ッ!!」
妹紅は言葉を失った。そして自分の中のジョルノに対する評価が一転したような気がした。
今まで彼女は1ヶ月ちょっと前にこの幻想郷に流れ着いたジョルノに対して良い印象は抱いていなかった。この馬鹿丁寧な口調もいけ好かなかったし、何より同じ人間のくせに永琳や輝夜から一目置かれているのが腹立たしかった。
特に、輝夜からあだ名で『ジョジョ』と呼ばれているのが腹立たしかった。自分の方が輝夜との縁は深いはずなのに、輝夜は私に見向きもせず、そのくせ新人のぽっと出のこいつとは・・・・・・。
だからこれまでも・・・・・・今朝永遠亭があんな状況だったときでさえジョルノには強く当たっていた。ただの逆恨みだという事は分かっていた。でも心がこいつを許せなかった。分かってる、ただのお粗末な、ちっぽけな人間のプライドだということは。
だが、今妹紅はジョルノの一切迷い無く左半身を切り捨てた『覚悟』を目の当たりにしたッ!
ジョルノ・ジョバァーナの黄金の精神をその目に見たのだッ!!
「ジョルノッ! お前の命がけの行動ッ! 私は敬意を表するッ!!」
妹紅は自分の手首を噛みちぎり、そこから流れる血をジョルノの傷にあてた。
「モ、モコウ・・・・・・!」
自分の主人の突然の行動に、スタンドの『スパイスガール』は止めるように妹紅に触れようとするが。
「いいのよ、『スパイスガール』。私が怪我するところは見
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