H爆撃注意報 そのA
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か〜!?」
ちょっと、喧嘩しないでよ。といがみあう二人を諫めようとするルナ。だが、二人の間に入ったせいでチルノから叩かれ、サニーから蹴られと結構散々な目にあっている。
それをただ遠くから微笑みながら眺めているスターだが、ふと視線を外に移した。
「ちょっと、スターも見てないで止めるの手伝ってよ・・・・・・ってスター?」
「ん? スターがどうかしたか?」
不意に外をカマクラに取り付けられた氷の窓から外を眺めるスターにルナは何か気付いたようだ。
「まさか、何か来てるの?」
ルナはスターの視線の先を見る。――――だがそこには何も写っていない。
「いえ、結構な数のコウモリがこっちに・・・・・・」
スターは能力の『生き物の気配を探る程度の能力』でコウモリが10匹程度こっちに飛んできていることが分かった。だが、そんなことは予定調和だ、と言わんばかりの表情でスターは微笑んだ。
「コウモリって・・・・・・さっきスターも出してたよね? 帰ってきたの?」
そう、ルナが言うようにスターが先ほどジョルノから借りている『ゴールドエクスペリエンス』を用いて生み出した生物は、ジョルノと同じくコウモリだったのだ。
「コウモリは習性上、獲物を超音波の跳ね返りで探すいわばスコープのような機能を備えているわ」
「ふーん? そんな知識一体どこで・・・・・・」
「私たちが梅雨の時季に隠れ住んでいた館の領主の吸血鬼が言ってたわ」
「えっ?」
いつの間にそんな情報をあの化け物から仕入れてきたのだろうか・・・・・・。ルナは言葉に詰まるがスターはさほど気にしない。
「まぁ、要するに『音波』ってことよ。ルナの能力でも消すことは出来るけど、『跳ね返り』を利用する超音波だと意味がないの」
スターの言うとおり、超音波も音の一種のためルナの『音を消す程度の能力』で無くすことは可能だ。
だが、音の跳ね返りを察知するコウモリにとって音が返ってこないのは『そこに音を吸収する何かがある』のと同じである。
「だから、こっちもコウモリを使うのよ」
スターはあらかじめ竹林の随所にコウモリを配置していた。そしてジョルノがコウモリの超音波による探索をしたら同じようにこちらも超音波を発させるように命令している。
つまり、超音波と超音波のぶつけ合いだ。
「音を操るルナなら分かるわよね? 同じ種類の音をぶつけると音と音がお互いの波にぶつかりあって――――」
「音は消える――――ってことか・・・・・・。でも結局は音の反射が無くなるわけだからコウモリには気付かれちゃうんじゃあないの?」
と、ルナが尋ねるとスターは指を立てて「大丈夫よ」と言った。
「多分、今頃は困ってるだろうから
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