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ボスとジョルノの幻想訪問記
H爆撃注意報 そのA
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竹以外にも、所々燃えているところはあった。地面にも弱くではあるが残った手榴弾の破片がぐずぐずに溶けていたし、それを考えると燃える竹より明らかに高温だ。やはり、熱感知ではない。

 更に、地面も所々ぶすぶすとではあるが燃えていた。だが、『エアロスミス』はそこを狙うこともなく、ただただ燃える竹に銃口を向けていたのだ。

(・・・・・・まさか・・・・・・いや、これしかない!!)

 ジョルノは地面を『GE』で殴りつける。そこから生まれたのは『二匹』の小鳥。一匹は元気に飛び回り、その生を喜ぶように舞う小鳥。そしてもう一匹は今のジョルノのように地面に這い蹲り、ほとんど虫の息状態の小鳥だった。

 すると、『エアロスミス』は片方の小鳥に銃口を向けて、すぐさま撃ち殺した。――――それは元気な方の小鳥だった。

(――――間違いないッ!! 『エアロスミス』は『二酸化炭素』を追っているんだ!! だから高温の溶けた鉄屑より有機物の燃える竹を打ち抜くし、虫の息で殆ど呼吸をしていない小鳥より元気に飛び回りたくさんの呼吸をする小鳥を撃ち殺す!!)

 そうと決まればジョルノの取る行為は決まっていた。彼は両者とも虫の息になった小鳥を土に戻し、今度は別の生物を生み出す。それは二種類の生物でジョルノの手元には大量の広葉樹林の青々とし、みずみずしい葉っぱ。そして燃え盛る竹の近くに大量のサボテンを生み出した。

(砂漠に生育するサボテンの水分比は90%以上! なので普通の植物なら火がつくような環境下でも耐えられる)

 サボテンは火に当たったところから皮が破れ水分が大量に染み出していく。そうすることによって火は次第に鎮火されていくだろう。

(そしてこの広葉樹林の葉っぱとサボテンの水分で! 『光合成をするマスク』を作る!!)

 『ゴールドエクスペリエンス』を器用に操り葉っぱをマスクのように編んでいき――――完成した。

 これをつければすでに虫の息のジョルノならば、『エアロスミス』のレーダーに引っかからない。

(・・・・・・あとは、待つだけだ・・・・・・)

 ジョルノは『エアロスミス』が自分を狙わないことを祈りつつ、残った傷の手当てをしていた。

*   *   *

 1時間もすれば火は消し止められ、ジョルノの傷もかなり回復していた。目標を見失った『エアロスミス』はふらふらとその辺を飛び回り続け、ゆっくりと西の方向へと進んでいく。

 その間にジョルノの隣では消し飛んだ妹紅の体が徐々に再生を始めていた。

 ジョルノは痛む体に鞭を打ち、『エアロスミス』を追いかける。

 あの爆発だ。すでに竹林から妖怪や生物は消えているだろう。つまり、あの『エアロスミス』が向かう場所は――――。

「・・・・・・妹紅、ありがとう
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