H爆撃注意報 そのA
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・・チルノの『声』だ」
ジョルノの洞察力、判断力、推理力は並の人間や妖怪を越えている。妹紅では気が付かなかったこと、分からない断片的な情報などからあらゆる新情報を多角的な観点から見抜く能力は称賛に値する。
「あの氷精が『声』を発してから『消え始める』までの時間を逆算するんだ。チルノが叫んでから消え始めるまで体感で0.8秒。能力発動のタイムラグを無視しても3妖精が潜伏しているところは僕たちから半径300m以内の円の中です。仮に、チルノの声ではなく『万歳』を見てから、と仮定してこの竹林だ。目に見える範囲なら音よりももっと範囲がしぼられます」
「・・・・・・」
妹紅は黙って聞くしかなかった。『かくれんぼ』が始まって既に1時間近くが経過していた。彼女の中では3妖精は既に出来るだけ遠く――――竹林の端の端まで逃げているだろう――――と思っていたため、300m以内にいるという情報を得られたのはでかい。
「少々時間がかかりましたが、これで結構追いつめることに出来ましたね・・・・・・。今度は僕らが詰める番だ」
と、ジョルノはさっき蛇を生み出したのと同じように一本の竹を複数回殴り――――無数のコウモリを生み出した。
「熱がダメなら超音波で探索させます。半径300m以内なら10分とかからないでしょう」
そう言ってジョルノは辺りにコウモリを飛び回らせた。キィーキィーという鳴き声とともに竹林を旋回しながら獲物を探すのだ。
ジョルノの素晴らしい臨機応変な反応に妹紅は舌を巻く。それと同時に恐れのような感情を抱いていた。
こいつは本当に人間なのか? という思いが・・・・・・。
* * *
こちらは妖精サイド。情けなく一瞬で能力を破られたチルノはサニーとルナと一緒にカマクラに戻ってきた。
「あら、おかえり3人とも。心配でサニーとルナを派遣したのだけれど・・・・・・役に立ってよかったわ。お疲れさま」
スターは3人を出迎えるや否や、にっこりと微笑んで労いの言葉をかける。それにまず答えたのはチルノではなくサニーだった。
「いやー、スターの勘は当たってたね! 私たちが駆けつけたときは蛇に睨まれた蛙みたいだったよ!」
それに賛同したのか、ルナもうんうんという風に数回頷いて。
「そうそう。結構危機一髪だったから、私まで慌てて転んじゃったのよ? 感謝してよねチルノ」
「う、うううるさいな! さっきのはちょっと油断しただけだし! あたいってばサイキョーだし!」
チルノはぶっすぅ〜とふてくされながら地団太を踏んで悔しそうに言った。だがそれを見てサニーは更に大笑いする。
「どの口が言ってんのよ! あ〜、おかしかった!」
「何だとサニー! お前あたいに勝てんの
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