アリス・マーガトロイドの秘密 そのC
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器を『人面床』に突き刺し、薬品を投与する。
ジュウウゥゥゥゥッ!!
「うわッ!? 床から液体が! しかもどんどん蒸発していってる!!」
てゐの言葉通り、薬品を打ち込むと同時に床から液体が溢れ出て熱によりどんどん蒸発していった。だが、蒸発した液体は空気中に拡散することなく一カ所に集まっていく。
「・・・・・・ま、まさか本当に・・・・・・」
てゐは口をパクパクさせて驚きの表情でその現象を見ていた。蒸発した液体は煙のように拡散せず一カ所に集まり――――何かを形成し。
「ほ、本当に『藤原妹紅』なのウサァァーーーーッ!?!?」
――――人の形になった!!
「Yes! I'am!!」
驚くてゐを後目に妹紅は「チッチッ」と手首を回して、復活を果たしたのである。
* * *
藤原妹紅 永琳の薬により液体化→蒸発→形成により復活。
八意永琳 自身の薬により液体化、復活はまだ。
* * *
「・・・・・・」
完全復活を果たした妹紅はてゐに連れられて病室に入った。そこは依然として惨々たる有様だ。
「てゐ・・・・・・あんたの説明を受けてある程度は覚悟していたが・・・・・・」
妹紅は独りでにつぶやいた。何人もの犠牲者が生まれてしまった。特に彼女の心を抉ったのは上白沢慧音の両腕のことだった。
「・・・・・・輝夜は?」
「姫様ウサか? ・・・・・・えっと」
こんな状況で『自室で寝てます』なんて口が裂けても言えなかった。そんなことを言ってしまえば妹紅がどんな行動に出るかわからないからだ。
「一応、遠くへ避難させたウサ。奴らの妹紅や永琳様を行動不能に出来る能力は姫様にも有効。だから私は」
もちろん、そんな能力を知ったのはつい先ほどのことであるが物は言い様である。と、てゐが軽く嘘をついたところ――――
「え・・・・・・」
妹紅はてゐの胸ぐらを掴み上げ、力を込めて地面に叩きつけた。
「きゃん!」
「お前等は黙って見てたのかッ!!」
てゐは突然の妹紅の激高に動揺を隠せない。
「な、何すんのウサ!」
「永琳が、鈴仙が、慧音が! こんな状態で戦ってたのをお前等は安全地帯でただ見てたのかよッ!!」
――妹紅は怒りの矛先をどこに向ければいいか分からなかった。それに対してゐも反論する。
「し、知らないよそんなこと!! 私は永琳様に命令されただけだし、そもそも私じゃ絶対に勝てっこないんだからウサ!!」
「だからって・・・・・・こんなッ!」
と、妹紅が若干涙目になっているてゐを再び掴み上げようとしたとき、二人の間に声が差し込まれる。
「・・・・・・うるさいですよ、二
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