アリス・マーガトロイドの秘密 そのC
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崩れていた。精神状態がかなり不安定なせいで、スタンドが維持できずにいたのだ。
「・・・・・・う、く・・・・・・」
彼の疲労はピークに達していた。そもそも魔理沙の『死神13』を看過するために眠気も限界まで耐えていたのだ。そこに来てアリスとの闘い、深い傷、魔法の森の障気。彼は既に動けるような状態ではなかった。指一本すらぴくりとも動かない。
(ま、また・・・・・・俺は・・・・・・こんな・・・・・・)
次第に彼は思考することさえも不可能になり――――。
眠るように森の真ん中で息を引き取った。
* * *
本日のボスの死因。
衰弱して死亡!
* * *
ディアボロが死ぬ約30時間前――――永遠亭。
スカーレット姉妹の襲撃を受け壊滅状態のところに。
「ふぅ〜、さてさて。もう敵さん方は撃退されたのかね〜」
因幡てゐは闘いの音が止んで1時間後に暢気なことを言いながら母屋から戻ってきた。
「永琳様〜、姫様寝ちゃったんですけどそのままでいいですよね〜って何じゃこりゃウサァーーーーッ!?」
廊下から病室に入ると鈴仙が大きめの瓶を抱いてヘたり込んでいたのが最初に目に留まった。更にベッドにはジョルノ(あとリグルとミスティア)が寝ており、咲夜と美鈴の姿は無い。
そして肝心の永琳の姿が見えないのである。
「ちょ、れ、鈴仙鈴仙! 一体どうしちゃったのよ! 永琳様は? ドッピオは!? 他の慧音とか妹紅とか、その辺の奴らもどこに行ったウサ!」
「・・・・・・」
「れ、鈴仙?」
てゐが尋ねているのに鈴仙は俯いたまま、何も言葉を発さなかった。
「ねぇ、ねぇってば! なんか返事しろよ駄目ウサギ!!」
てゐは普段からは考えられないほど焦っていた。こんな鈴仙は見たことがない。黙りこくったままの彼女をてゐは大きく揺するが返事はない。
「・・・・・・意識が無いの? でも、条件反射は起こってるっぽいけど・・・・・・」
てゐは鈴仙の呼吸を確認する。脈拍も正常だし、呼吸も荒れてはいない。だが何故返事をしないのだろうか。それに、鈴仙が大事に抱えているこの瓶は一体・・・・・・。
と、てゐの耳に聞き覚えのある声が届いた。
「・・・・・・テ・・・・・・ヰ・・・・・・」
「はッ!? その声はまさか永琳様!?」
声の出所は鈴仙が抱えている瓶だった。てゐはそれを鈴仙から奪い取り、瓶を凝視する。中の液体が動いているように感じた。
「え、永琳様なんですか!? 何だってこんな液体から声が・・・・・・!」
てゐは瓶に向かって話しかける。それに呼応するように液体は波立ち『声』を発する。
「・・・・・・ツクエ
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