アリス・マーガトロイドの秘密 そのB
[1/10]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ボスとジョルノの幻想訪問記14
あらすじ
ディアボロだ。アリスの家に訳あって泊めて貰っているわけだが初日から幾度と無く『悪夢』に襲われているらしい。この『らしい』というのは俺が馬鹿だということではなく、全く記憶に残っていないからである。
だが、何かが起こっていることだけは自分の身体的変化から明らかだった。極めつけはいつの間にか左手の甲についた風穴のような傷だ。俺は確信し、覚悟を決めて3回目の『夢』を見るために眠りにつこうとしていた。
* * *
ボスとジョルノの幻想訪問記 第14話
アリス・マーガトロイドの秘密B
悪夢を見るに当たって俺は一つだけ仮説を立てた。これはアリスの言う『悪夢』にうなされている、という前提を元に立てているのだが、もし原因が違うのであれば再び考え直すだけだ。
さしあたって、昼に『悪夢』を見た後、俺は何故か怪我をしていた。しかも普通の戦闘ではつかないような怪我だった。普段ならばよっぽどのことがない限り、『墓碑名』で未来を予知し、『キングクリムゾン』で消し飛ばす。俺はこれまでそうやって生きてきた。そのサイクルは十分身に染み着いており、現に幻想郷でも数回行っている。
では、何故俺は怪我をしていたのか? 仮説はそこに準拠する。
出来るだけあり得る範囲で考えてみたところ、俺の中である一つの考えがまとまった。
これは『スタンド攻撃』に違いない、と。
何故その結論に至ったのか? 『悪夢』の中で攻撃を受けておきながら、その未来を消し飛ばせなかったのは俺が『スタンド』を扱えなかったからだろう。そして、『スタンド』は『スタンド』でしか倒せない、という絶対のルールを加味するならば、俺の『スタンド』に干渉できるのは『俺自身』か敵の『スタンド』以外にはあり得ない。
この時点で『スタンドによる襲撃説』が濃厚だが、さらにこの仮説を裏付ける事実がある。
永遠亭での戦闘に置いて、レミリア・スカーレットの放った『ユカリ』という謎の人物の名前。レミリアはドッピオをスタンド使いだと認識していて、それで『ユカリ』なる人物から殺すように言われたのだ。となれば『ユカリ』が『スタンド』に深く関わる人物であり――――この俺、『ディアボロ』の存在にも気付いているハズである。でなければ、ほとんど人畜無害の『記憶のないドッピオ』を殺す理由が見つからない。あるとすれば、『ディアボロ』を表に出すため。としか考えられない。
そして仮説は一本の確信につながる。
これは『ユカリ』の差し金による『スタンド』攻撃に違いない。
「・・・・・・」
俺は布団を被り『墓碑名』を作動させる。眠りに落ちる直前まで未来を見ることによって、俺が本当に『悪
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ