アリス・マーガトロイドの秘密 そのB
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
アリスから殺してもいいが、ベッドに逃げ込むことによって彼女の視界から一時的に隠れることも出来る。残り8秒。俺は『キングクリムゾン』にベッドのカーテンを閉めさせて、人形になってしまっている霧雨魔理沙を見た。
「望み通り、貴様から殺すことにするッ!!」
「・・・・・・」
人形になり、ほとんど動かない魔理沙の口元が少しだけ綻んだ。
『キングクリムゾン』は魔理沙の首もとを掴みあげる。そして時が刻み始めると同時に――――。
「・・・・・・まずは一人・・・・・・」
――――本当にこれでいいのか。
そう思いながら、彼女の首を握りつぶした。そこから血が流れることはない。人形に血は通わない。
* * *
「・・・・・・またいつの間にか消えた・・・・・・人形も攻撃を終えてしまっている・・・・・・」
時が再び刻み始めると、ベッドの外からアリスの声が聞こえた。
俺はすぐに『墓碑名』で未来を見てアリスの行動を予知し始めた。しばらく人形で辺りを警戒しているようだが・・・・・・。
「すぐにベッドのカーテンが閉じていることに気が付くはずだ。そこが叩くチャンス・・・・・・ッ!」
と、アリスがこちらに気が付いたようだ。俺は『墓碑名』を止めて『キングクリムゾン』を出す。
その時、アリスの「まさか!」という声が聞こえた。もちろん彼女が向かってきたのは魔理沙のいるベッド。アリスは何の警戒もなしにベッドのカーテンを開いて――――
「魔理沙――――ッ!!?」
俺は見せつけるように魔理沙の人形の首を掲げた。
「――――遅かったな・・・・・・。そして射程圏内だッ!!」
「こ、のッ!!」
アリスは衝撃的な現実に目を見開くが、すぐに人形を大量に出して俺を始末しようと突っ込んでくる。
「殺してやるッ!! 私の、魔理沙をよくもォォーーーー!!」
だがしかし――。
「一手、遅かったな・・・・・・!!」
『キングクリムゾン』の蹴りがアリスの華奢な体に直撃する。
「がっはァッ!?」
「容赦はしないッ! 止めだァァーーーーーッ!!」
壁に叩きつけられたアリスに追い打ちをかけるように、パワーAの『キングクリムゾン』の拳が炸裂する。
ドドドドドドドドドドッ!!!
「キャアアアアアアアアアアッッ!!!」
アリスの断末魔の悲鳴が上がり、全身から血を吹き出す。そして『キングクリムゾン』のラッシュの衝撃に耐えきれず壁が抜けた――――なんと壁の先には、火!
「むッ!? こ、これは『暖炉』の煙突!?」
突然の熱気が部屋に入ってきた。ここはリビングの真上の部屋。当然暖炉の煙突が通ってい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ