アリス・マーガトロイドの秘密 そのB
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ちらに向けて飛ばしてきた。その一体一体が弾幕を展開しながら突っ込んでくる。不意を付かれた俺は『キングクリムゾン』で時を消し飛ばそうとするが・・・・・・。
「があああああああッ!!」
その前に何発もの弾幕が俺に被弾した。被弾した箇所は肉が抉れ、血が吹き出す。特に右足の被弾がヒドく、膝から下に感覚がない。
「『キングクリムゾン』ッ!!」
俺は弾幕によって後方の壁に叩きつけられながら時を消し飛ばす。残りの弾幕は結果だけを残すように俺を透過していった。
「ぐぅううううッ!! み、『右足』がッ!」
立ち上がろうとしても上手く右足に力が入らない。膝のあたりが深く被弾しており、骨が見えている。痛みも感じないほどの重傷だった。
「くそッ、畜生がァァーーーッ! アリス・マーガトロイドに霧雨魔理沙ッ!! 何の関係もない俺を巻き込み、殺すつもりかッ・・・・・・!!」
地面を這いながら出来るだけアリスと距離を取る。
「・・・・・・げ、限界だ・・・・・・時が刻み始めてしまう!」
そして、『キングクリムゾン』の効果が切れた。
「――――はッ!? 消え・・・・・・いや、そこ!? いつの間に、瞬間移動かしら??」
アリスは人形を構え直し、こう言った。
「――――ボス、あなたは見てはいけないものを見てしまった・・・・・・。私と魔理沙の『秘密』を・・・・・・、知ってしまった。生かしてはおけないわ・・・・・・」
彼女の声はいつも通りの『優しい』口調だった。どこか、俺を殺すことを惜しむような、しかし、仕方がないと割り切っているような。迷っているのだ。
「・・・・・・ッ!! アリス・・・・・・、貴様は一体・・・・・・何がしたいんだッ!」
俺はそう尋ねずにはいられなかった。魔理沙が夢の中で言うには貴様等は道理からは外れてはいたが、お互いを思い合っていたんじゃあ無いのか? と、聞かずにはいられなかった。
そして信じられないのだ。アリスが、あのバカが付くほど親切な彼女がこんな行為に及んでいるのが。
すると、アリスは真っ直ぐに俺を見て答えた。
「・・・・・・魔理沙のためよ。あの子は私と違ってただの人間・・・・・・。寿命もわずか100年程度しかもたない。もし100年後、魔理沙が死ぬときになって私と別れるとき、一番辛いのは『私』じゃあない。魔理沙なの」
「・・・・・・どういうこと、だ!?」
「あの子を私と同じように魔法使いにすることも出来る。でもそれは魔法使いとしての苦しみを彼女も味わうことになってしまう。『私』の苦しみを知るのは『私』だけでいい」
俺にはアリスが何を言っているのか分からなかった。だが、だんだんと分かりかけてきた。確かに、アリス・マーガトロイド
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