アリス・マーガトロイドの秘密 そのB
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・・チガウ、死ンデナイ・・・・・・生キテモイナイ・・・・・・ワタシハ・・・・・・」
と、幼女は言葉を紡ぐ。
「『人形』ニナッタ・・・・・・」
その一言は俺に衝撃を巡らせた。
「に、人形だとッ! それはつまり・・・・・・アリス・マーガトロイドによってお前は人形に変えられた『人間』だとでも言うのかッ!?」
思わず声が高ぶる。まさか、あのアリスが・・・・・・そんな非人道的な行為を働くはずがない。
「ソウ・・・・・・。アリス、ワタシヲ愛シタ・・・・・・。ワタシモアリスヲ愛シタ・・・・・・。デモ、アリスハ変わった・・・・・・。私ヲ人形ニ変えて・・・・・・私は・・・・・・、私はどうして・・・・・・アリス・・・・・・」
自分のことを『人形』だと言った幼女は大粒の涙を流し続けた。いったい、この幼女とアリスの間に何が起こったのか、どうして彼女は泣いているのか・・・・・・。
「お願いだ・・・・・・。私とアリスを・・・・・・」
動揺する俺を差し置き、彼女は――――。
「殺してくれ」
助けてくれ、と言っていた。
* * *
霧雨魔理沙 スタンド名『死神13』
* * *
全て辻褄が合う。自分のことを『霧雨魔理沙』と名乗った眼球のない幼女の言うことは全て辻褄が合う。
魔理沙はこの家のどこかで『アリスの愛玩』としてどこかにいるのだ。そして俺に助けを求めてきた。アリスの家――――二階から聞こえる『がたん』と言う音も魔理沙が必死で立てた救難信号に違いない。
また、人形となっている魔理沙は『スタンド』をうまく扱えない。せいぜい対象を夢の中に引きずり込むのが限界だと言っていた。つまり、自分一人ではアリスからは逃れられなかったのだ。
アリスの行動もそうだ。今まで全て彼女の優しさからによる行動だと思っていたが、違う。
あれら全ての行動は『自分が怪しまれないため』の行動だったのだ。他人に親切であることはイコール信用に繋がる。目立つ行動を避けるために、魔法の森で迷っている人間全員に対して怪しまれないように行動していたに過ぎない。こんな人の寄りつかない辺鄙な地で一人で暮らしているのも良い証拠である。
更に言えば大量の人形。人形化した魔理沙をカモフラージュするためと言っても過言ではない。万が一、迷い人に魔理沙を発見されても人形だと言いくるめられるからだ。
じゃあ、もし俺が全てを知っているとアリスに知られたら?
アリスはどう出るのか?
決まっている。
「くそッ!!! よ、よくもこんな事を話してくれたな・・・・・・霧雨魔理沙ッ!!」
「・・・・・・」
魔理沙は答えない。自分はもう殺されても良いからだ
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