アリス・マーガトロイドの秘密 そのB
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・・。む、そろそろ『キングクリムゾン』の効果が切れる頃だな」
俺は背後に能力発動中の『キングクリムゾン』を確認する。どうやら『スタンド』を発現中に『悪夢』の中に来ると『スタンド』も連れていけるようだ。
状況のある程度の整理はついた。ここにいるおそらくは『スタンド使い』であろうあの『幼女』を始末する。
「時は再び刻み始める・・・・・・」
俺は『キングクリムゾン』の能力を解除し、『スタンド』にベッドのカーテンを開かせる。そこには同じように『瞳のない幼女』がいた。
「・・・・・・!」
時を飛ばしていたおかげで、おそらくこいつにとっては『いつの間にか俺が目の前にいた』ように見えるだろう。瞳がないのに見えると言うのは間違っているが、ここは『スタンド』によって作り上げられた空間だ。何が起きても不自然じゃあない。
「いくつか質問をする。死にたくなければ正直に答えろ」
俺は目の前の幼女に対して出来るだけドスを聞かせて話しかけた。
「・・・・・・」
幼女は何も言わず少しだけ首を縦に振った。
「これはお前の『スタンド』能力だな? 一体何の能力だ」
「・・・・・・『夢』ヲ・・・・・・アイテヲ『夢』ノナカニツレテクル・・・・・・」
夢、か。十中八九そうだとは思ったが・・・・・・だがコイツは俺をここに連れてきて何がしたいんだ?
「お前の目的は何だ?」
「・・・・・・」
すると幼女は眼球のない目から涙を――――流し始める。
「・・・・・・ワタシヲタスケテ・・・・・・」
それはただの懇願だった。
何だ? この幼女は一体・・・・・・俺を殺すため、拘束するためにここに連れてきたんじゃあ無いのか?
「何が言いたい。一体何の目的があって」
「ワタシヲミツケテ、タスケテ・・・・・・」
幼女はぽろぽろと涙をこぼして、そう嘆願し続ける。
・・・・・・謎が深まるな。まさか、こいつの目的が俺を殺すことじゃあないとしたら・・・・・・一体何のためなんだ? タスケテ、とは言うが・・・・・・こんな眼球のない幼女をどう助ければいいんだ?
「・・・・・・ん? 見つけて、だと? どういうことだ」
俺は『キングクリムゾン』を背後に控えさせて尋ねる。すると幼女はこくりと頷いて話し始めた。
「・・・・・・ワタシ、元々人間・・・・・・。デモ、今、チガウ・・・・・・。ウマク、ハナセナイ、ウゴケナイ・・・・・・。ワタシハココニイイル」
「・・・・・・ココ、だと? 『ココ』とはつまり、『アリスの家』のことか?」
その発言に対して首を縦に振る。
「元々人間・・・・・・だと? じゃあお前は今何なんだ? 死んでいるのか?」
「・・・・
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