アリス・マーガトロイドの秘密 そのA
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ボスとジョルノの幻想訪問記 13話
前回のあらすじ
ディアボロだ。八意永琳の策略によって『記憶のないドッピオ』の精神の内側に閉じこめられてしまった俺だが、都合よくスカーレット姉妹(姉の方とは一度会っている)が永遠亭を潰しに来た(十六夜咲夜の回収か?)ため、ドッピオは死にレクイエムの効果により復活を果たした。復活先が夜の森の中というのは少々運が無かったが、とある民家を発見しそこに泊めてもらうことにした。
さて、これからどうしようか・・・・・・まずは情報を集めなければ。レクイエムから脱出するために。
* * *
ボスとジョルノの幻想訪問記 第13話
アリス・マーガトロイドの秘密A
民家の主、アリス・マーガトロイドは自分で「こんな広い家に一人暮らしだから、泊まっていっても全然構わないわ」と言っていた。年頃の女性が見知らぬ男をそう易々と家に泊めてもよいのか、と尋ねると。
「多分ボスが思っている年齢の10倍は生きてますよ?」
という返事が返ってきた。そういえば八意永琳も不老不死だと言っていたが、アイツも何百歳とか言うのでは無かろうか。幻想郷では年齢と見た目は必ずしも一致しない、というわけか。
そんな会話を続けているうちにアリスは思いだしたように「もう夜も遅いですので、どうぞお休みください」と、言って一階の別の客間に通してくれた。
「すまないな。明日の朝にはもうここを出るから・・・・・・」
「そうですか? 朝食は作りましょうか?」
「いや・・・・・・あ、うむ・・・・・・。やっぱり頂こう」
いらない、と言いかけたが先ほど飲んだ手作りスープかなりの美味だったので素直に頂くことにする。何しろここは森の中だ。ここを出ても半日以上さまよう可能性も捨て切れない。腹ごしらえは大事だ――――蛙なんてゲテモノを食う羽目になるからな。
「おやすみ、ボス」
「・・・・・・」
アリスが就寝の挨拶を言うが何処か恥ずかしくて俺は答えられなかった。
そんなやりとりは一度もしてこなかったから。
「・・・・・・」
ベッドに潜り眠る。こんな落ち着いた夜は何時以来だろうか。死の危険の予知も来ない。自分を殺そうとする奴らの襲撃に怯える必要もない。八意永琳の術中にハマったときは暗い絶望の海の中に無理矢理沈められている気分だったが今は違う。まるで母親との会話を楽しむ少年のような穏やかな安心感だ。
ここにいれば以前のような死とは無関係の平和な生活が送れるだろうか?
そんな考えが頭をよぎって首を振る。
(いいや、まだダメだ。・・・・・・弱まりつつあるレクイエムの呪縛だが、まだ俺の運命はコイツに左右されている。ジョルノ・ジョバーナがここにいるのも、
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