恐怖!紅魔館の悪魔たち そのC
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―そしてッ! そこの地面も『落とし穴』であることは予知済みッ!! 串刺しになるのはお前だァアア!!」
ボゴォッ!
ドッピオの宣言通り、レミリアが飛んでいった先の地面は落とし穴になっており――――。
(だから、何でこんなに落とし穴が多いのよッ!!)
心底うんざりしていた。
ザグザグザグゥ!!
「きゃああああああああッ!!」
落とし穴の底にはてゐ特製の竹槍が敷き詰められておりレミリアは綺麗に突き刺さった。
(ぐ、畜生ッ! 運が悪すぎるッ! 『運命』は私に味方してくれるんじゃあないのかしらッ!?)
幸いにも急所ではなく頬をかすめたり、腕を貫通しただけだったりと致命傷では無かったがこんなにも痛めつけられてレミリアは内心超、ぶちぎれていた。
「・・・・・・ッ!! ええい、このくらいっ」
無理矢理竹槍から腕を引き抜き羽を広げて飛翔するもその動きはどこと無くぎこちない。続けざまに頭に打撃を食らっており巧く飛行できる状態ではなかった。
が、なんとか穴から脱出する。
「くそッ・・・・・・、私の歯は・・・・・・」
口元を押さえながらドッピオの方を見ると彼の足下にレミリアの八重歯を発見する。
「・・・・・・歯が取れたわ・・・・・・拾って頂戴」
「イヤだね。自分で拾いに来い」
「・・・・・・大事な歯なの。お願いだから取って」
「何言ってやがる。何で俺が取らなきゃいけないんだよ!」
「だって取ろうとしたときに貴方攻撃してくるでしょう?」
「・・・・・・まぁ、するだろうな」
「ほらね?」
「それでも俺が取ってやる理由にはならない」
「じゃあどうすればいいのよ」
「自分で取りにくればいいじゃあないか」
「だって攻撃するでしょう?」
「じゃあ分かった。攻撃しないよ。『約束』する」
「・・・・・・信じられないわ」
「じゃあお前の歯は一生このままだな」
「・・・・・・分かったわよ。取りに行けばいいんでしょう」
と、レミリアは忌々しく顔を歪ませて地面に降り立ちドッピオの脇に落ちている八重歯を拾おうとしたとき――――。
ガスッ!
「おおっとぉおお〜〜!! やっぱり気が変わった、『拾って』やる!」
「ぐぅぅッ!?」
拾おうと伸ばした左手を歯に触れる直前でドッピオはレミリアの左手を踵で思いっきり踏みつけたのだ。
「ちなみに攻撃しないっていう『約束』は俺の気が変わった時点で『破棄』したからな? そのことで俺を攻めるのはお門違いだぜ?」
ぐりぐりと骨が折れてしまうほど踏みつける。そのたびにレミリアは痛そうに顔を歪ませてしまう。
「よっと」
ドッピオはそう呟きながらレミリアの歯を拾い上げた。
「俺の友達を殺そうとしたお前等が悪いんだぜ」
「・・・・・・そうね私が悪かったわ。だけど」
「――あ?」
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