恐怖!紅魔館の悪魔たち そのC
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――。
「GGGGHAAAAAAAAAAAAッッ!!」
そのときだったッ! 3人にとって全く予想外の出来事が起こったのだッ! ドッピオは確かに十秒後を見ていたッ! だが、それは課程をすっ飛ばして見た十秒後だ!
どの段階でレミリアの右腕がもげるかなんて、彼は知らなかったのだ!
「「な、ナニぃーーーーー!?!?」」
ドッピオと鈴仙は同時に声をあげた。それはレミリアの常軌を逸した行動を見たからである!
彼女は叫びながら、左手で右腕を掴むと――自分でッ! それをもぎ取ったのだ!!
「な、何を考えているんだァァーーーーッ!!?」
そしてレミリアは依然として叫び声を上げながら、その自分でもいだ腕を――――。
鈴仙の幻覚によって根こそぎ血を奪い取ったフランドールの残骸に突き刺したのである!
「GYAAAAAAAAAAAA!!!!」
「く、狂ってるッ・・・・・・!!」
レミリアの行動に鈴仙は表情を歪ませる。まさか、吸血鬼とはここまで『ネジが外れた』存在だとは思わなかったから。
「――――違うわ二人とも」
その時、ドッピオと鈴仙の背後で声がかけられる。
八意永琳の落ち着いた声だった。
「永琳さん・・・・・・」「師匠?」
「あれは『生命の危機に瀕した生物が最後に行う不明な行為』ではないわ。あれは・・・・・・言うなら『たった一人の愛すべき妹を救う姉の行為』よ」
その言葉に二人は固まる。
――――まさか・・・・・・?
「・・・・・・」
「・・・・・・」
レミリアの叫び声が止んだ。
嘘だ、いや、嘘に決まっている。レミリアは死んだ。致命傷だ。いくら吸血鬼と言っても全身の急所を同時にぶち抜かれたのだ。再生力より先に死が訪れるハズだ。
だから、背後にいる『二人』は――――。
レミリア・スカーレットとフランドール・スカーレットな訳がない。
「「そんな訳あるのよねェェエエエエーーーーーーー!!!!」」
二人は混ざり合うようにお互いの体を絡めながら、ドッピオと鈴仙を見下していた。 二人の予想は裏切られた。最高に悪い形で。
それを見た永琳は肩をすかす。
うーん、やっぱり失敗だったか、と言いたげに。
* * *
レミリアは確かにあのままでは死んでいた。だが、それは『フランドールの血液を吸っていなかったら』の話である。
吸血鬼の力の源泉とはもちろん血液である。そして彼女らは量より質を好む。
また、吸血鬼は同族を手に掛けることは殆どない。以前も言ったが吸血鬼という種族は『もっとも人間に近い』のだ。少数の状態であるならば吸血鬼たちが争う状態は稀有だと言えよう。
ゆえに、彼女たちはお互いの血の味を知らなかった。
「ごめんねごめんねフラン
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