恐怖!紅魔館の悪魔たち そのA
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上がった。
* * *
いる。この建物の外に、すぐ近くに。
ドッピオの深層心理にいるディアボロはその存在を感知していた。
(俺も『吐き気を催すような邪悪』と評されるほどの極悪人だが・・・・・・こんな強烈な気配は元の世界でも感じたことがないな・・・・・・。さて、おそらくは唯一のキーマンである十六夜咲夜はまだしばらくは目を覚まさない。俺が取れるアクションは無いが、ドッピオは死んだところで『レクイエムの状況下にある俺』が表に出れば復活はするだろう。――――このままドッピオがそいつらに大人しく殺されればいいが――――)
おそらく、可能性は薄いだろうと踏んでいた。
仮にも自分をこの状況に追いやった人間が二人、ジョルノ・ジョバーナと八意永琳がいるのだ。ドッピオが死ぬ確率は極めて低いと言える。
(ドッピオのおかげで死なずにすんではいるが、何も出来ないのではやはり死に続けているのと同じだ・・・・・・早くここから脱出して友好なままジョルノと交渉すれば・・・・・・そのあとは全員殺してしまって構わないが)
だが、まだ足りない。ジョルノ・ジョバーナ、キング・クリムゾン、そしてもう一つのピースが足りない。
(『ゴールドエクスペリエンスレクエム』・・・・・・。今のジョルノがレクイエムでないならばもう一度あの『矢』で奴のスタンドを貫く必要があるだろう。『スタンド』がこちらに来ているのだ。『矢』が来ていても不思議ではない)
ディアボロは既に構想を作り終えていた。
記憶のないジョルノと友好のまま(ドッピオの状態)で、『矢』を入手し、そして『GER』の『終わりがないのを終わり』を逆転させるのだ。
(そうすれば平和的にかつ穏便に! 帝王に返り咲くことが出来るッ! そうなった後はジョルノがスタンドを出しておらず、油断しているときに殺せばいいッ! 手段はいくらでもある! だが、今はまだ・・・・・・今は息を潜めている時期だ・・・・・・)
情報が欲しい。彼が一番必要としているのは『矢』の情報だった。
既に永遠亭に『スタンド使い』が来ているのを彼は知っているが、『情報源』になり得るのならば願ったり叶ったりだ。
例え、その課程で誰が死のうといとわず。
彼はじっと待ち続ける。
* * *
「では、また」
と、慧音が玄関扉に手をかけると
「ま、待って慧音!!」
ふらふらとした足取りで妹紅が来た。
「・・・・・・どうした、まだ頭突かれたいのか?」
慧音はふぅ、と息を吐く。
「えっと・・・・・・ご、ごめんっ!」
「・・・・・・」
鈴仙とジョルノは突然の展開に戸惑うが、美鈴が奥でグーサインを作っているのを見てだいたい把握する。
「慧音の約束、守れなくて・・・・・・ごめんなさい」
「・・・・・・」
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