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ボスとジョルノの幻想訪問記
恐怖!紅魔館の悪魔たち そのA
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意志で動かせる近距離パワー型。フランは「こいつ動くのかな・・・・・・」と思っていたが『クレイジーダイアモンド』はフランの疑念とは裏腹にのっそりと歩き始めた。
「お姉さま先に行ってるよー」
「そしてこの背中に背負った巨大な十字架は私のスペル『不夜城レッド』を・・・・・・ってフラン!? 置いてかないで!」
 いつの間にかフランが『スタンド』を動かしながら去っていくのを見てレミリアも同じように『スタンド』にお姫様だっこをさせて、追いかけた。
 自分で歩け、と言ってはいけない。
 また、『キラークイーン(姫殺し)』なのに『お姫様だっこ』とは、こはいかに? とも言ってはいけない。

*   *   *

 永遠亭では鈴仙の一発芸のあと宴会は収束の一途をたどっていた。ジョルノやドッピオは鈴仙と美鈴などと一緒に片付けの手伝いをしていたが、てゐと永琳は輝夜を永琳の自室に連れこんでいた。
「姫様・・・・・・鈴仙の『スタンド』が見えるんですね?」
「うん」コクリ
 永琳はいつの間に・・・・・・と顔を歪めるが当の本人である輝夜は暢気そうだ。
「永琳様、姫様にも『スタンド』が発現してるって・・・・・・どうなっちゃうの?」
 てゐは深刻そうな永琳の表情を伺うように尋ねる。
「おそらく、紫の目的となっちゃうでしょうね。彼女の目的は『スタンドを回収すること』。幻想郷において異質な物を排除するためか、はたまた何か別の理由か。まだはっきりしないけど、これから紫の刺客は更に激しくなるでしょうね(てゐの挑発もあるだろうけど)」
「? 何の話をしているの永琳」
 てゐは何故永琳が永遠亭で所持しているスタンドを手放さないのかは知っていた。ジョルノの『GE』は医療面において有意義であり、またドッピオについても思惑があるからだ。
 だが、それも輝夜の絡まない場所での暇つぶしに過ぎない。主である輝夜が危険にさらされるならば、ドッピオはもちろん、ジョルノまでも排除するだろう。
 八意永琳はそんな人間――――いや、月の民なのだから。
(幸い、このことを知っているのは私とてゐだけ・・・・・・紫がここを監視していないとは限らないけど、姫様自身が能力に気付いていないならまだ安全か・・・・・・? いや、でも万が一・・・・・・)
 もちろん、永琳は輝夜が不老不死であることを知っているがだからと言ってそれで良いわけがない。
 最も忌避すべきことは輝夜が死ぬことではなく、輝夜が悲しむことなのだ。
「永琳」
 と、一人で画策しぶつぶつと呟く永琳に向かって

「私は今の永遠亭が好き。ジョジョも、新しく来たドッピオっていう青年も、その二人と会話してるイナバやてゐ達、何より永琳が楽しそうだから。私は『今』が好きなんだよ」

(来た! 姫様のスーパー名言タイム!!! これで勝つ
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