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ボスとジョルノの幻想訪問記
恐怖!紅魔館の悪魔たち そのA
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フラン・・・・・・今集中してるから・・・・・・」
「ちゅーしていい?」
「・・・・・・いや、・・・・・・遠慮するわ」
 若干の間を置きつつ、レミリアはフランから離れる。
 今の自分は『気分』じゃあない。妹よりも公私の弁えはあるつもりだ。
 そんな姉を知ってか知らずか、拒否された妹は仏頂面を作り皮肉げに漏らす。
「たかだか『ぼんやり』の運命ごときにこんなに時間かけるなんて、お姉さまの能力って強いのか弱いのか分かんないよ」
「なぜ今それを言うの・・・・・・」
 フランの『ありとあらゆるものを破壊する能力』ほど能動的に行えず、しかもかなりアバウトな『運命を操る能力』をレミリアは実は気にしていた。
 しかし「いや、でも操るなら運命でしょ」と割り切っているのだが・・・・・・。
「一応ぼんやりだけど分かったわ。フラン、『クレイジーダイアモンド』という言葉で何が思い浮かぶ?」
「・・・・・・うーん、・・・・・・私?」
 にっこりして自分を指さすフラン。
「狂ってるっていう自覚はあるのね・・・・・・えっと、自分以外でお願い」
「『クレイジーダイアモンド』って言われてもなぁ・・・・・・。一応、まぁ心にちょっと引っかかる所があるから・・・・・・うん。思い浮かんだよ」
 フランの『心にちょっと引っかかる所』とはいうなれば『スタンド』と自分の精神の取っかかりのようなものだろう。説明が難しいが、『スタンド』は『スタンド』でしか倒せない、という法則があるように、『スタンド』に関するあらゆることは実際に『スタンド使い』になってみなければ分からないのだ。
「思い浮かんだのね。そしたら、そのスタンド像が『あって当然』と思い浮かべるのよ。右手を動かすのと同じように、左足を動かすのと同じように、『スタンド』を出すことを当然と思うの。そしたら――――」
 と、レミリアが説明すると
「『クレイジーダイアモンド』」
 バァァァーーーーーz________ン!!
 瞬時にフランドールの背後からスタンドが出現した。
「おぉー、すごいすごい! 本当に私が思った通りのヤツだよ!」
 フランは飛び上がりながらパチパチと手を鳴らして声を上げた。
「・・・・・・うわぁ・・・・・すんごぉいセンス・・・・・・」
 ちなみに、レミリアの反応は上記の通りだが、実際にフランドールが発現させた『スタンド』の様相は・・・・・・。

 かなりヒドかった。

 その容姿はかろうじて人間のソレを為していたが、とてもこの世のものとは思えないほどのグロテスクな風貌だった。
 ベースの色は白であるが、ショッキングピンクのミミズ腫れのようなラインが不規則に全身を走っている。それは血液でも運んでいるのだろうか、時々波打ちそのたびにドクン、ドクンという動悸の音が響く。スタンドの表情は虚空を
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