恐怖!紅魔館の悪魔たち そのA
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ボスとジョルノの幻想訪問記9
あらすじ
橙から明かされた八雲紫の真の目的を知った永琳とてゐ!
八雲紫と八意永琳の暗躍!
宴で盛り上がる永遠亭に忍び寄る影!
* * *
ボスとジョルノの幻想訪問記 第九話
恐怖!紅魔魔の悪魔たちA
八雲紫のはなった刺客は闇に染まる竹林に降り立った。
彼女たちは吸血鬼。すなわち夜の女王たちだ。闇で視界が悪くなることなど当然の如く、無い。目をギラリと紅く光らせレミリア・スカーレットとフランドール・スカーレットは永遠亭に向かう。
「お姉さま」
フランはレミリアに声をかける。
「どうしたのフラン」
先ほどの様子とはうって変わって、フランは通常の状態で話しかける。
ちなみに、吸血鬼という種族は人間を好まない。だが吸血鬼は最も人間寄りの思考を持っている、という。そしてその特異性、希少価値ゆえに個体数が少ないためいわゆる『同族性愛』が成立しやすい。
それは、彼女たち血を分けた姉妹でも例外なく――――。
だから、彼女たちは気分が高まるとお互いを激しく求め合う傾向にある。その状態になると体を絡み付かせ、混ざり合うような会話を進めるのだが、普段は至って普通の姉妹だ。
フランドールがやんちゃな妹、レミリアが気丈な姉。
その方程式はまだ保たれていた。
「さっきババアから貰った『スタンド』ってさー。いまいち使い方が分かんないんだけど」
フランの口の悪さには常日頃から辟易しているレミリアは「そんなことを言ったらスキマ送りにされちゃうわよ」と言って。
「そうね」
と、つぶやいた。
フランの言うことも当然だ。自分たちは紫から頼まれてここにいるわけだが、ついでのような感じ――――いうなれば成り行きで受け取った『スタンド』の使い方は一切教えて貰っていない。
不親切極まり無い・・・・・・が、あの『八雲紫』が何も考えなしにコレを与えただけとは考えづらい。おまけに『使用方法』も教えない、とは何か絶対にあるのだろう。あの胡散臭さで構成された笑顔の裏に。
「・・・・・・『運命』でも見ましょうか」
と、レミリアはフランの目を見た。
「お姉さま命名の『ディステニー・レンズ』だっけ? ダサいと思うよ」
レミリアは最近気が付いたのだが、他人の目の奥をじっと見ればその人物の運命がぼんやりと分かる・・・・・・らしい。そんな曖昧な能力より彼女のネーミングセンスはもはや能力の領域だろう。すごい(小並感)。
「ふっ、あなたには私の超カリスマ的ネーミングセンスはまだ早いわ。紅茶を砂糖なしで飲めるようになってから出直しなさい」
と、砂糖なしで紅茶が飲めるようになった(ミルクは入れる)レミリアはフランの瞳の奥を凝視する。
「・・・・・・お姉さま」
「どうしたの
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