恐怖!紅魔館の悪魔たち その@
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――橙、その涙の意味は理解してる??」
静寂したあと、橙は小さく頷いた。
「――――だったらあなたの『失敗報告』は不問にしてあげる。ただし、『次』は必ず『成功報告』をするのよ?」
その言葉に橙は涙を止めた。
――――だって、今まで私は『次』を言われたことがなかったから。
「今日はゆっくり休みなさい。あと藍、早く橙の傷の手当てをしてあげてね」
紫はどこからともなく扇子を広げて自分の部屋へと戻って行った。
「は、はい! 大丈夫だったか橙! 痛いところは――――」
藍の手当を受けながら橙は今までに感じたことのない充足感の中にいた。
それは彼女が自分の『弱さ』に真に向き合えたから。そして『弱さ』をくつがえす『強さ』を真に求めようとしていたから。
『強さ』に飢える者の成長は早い――――。
* * *
自室へと引き払った紫は机上の『スタンドDISC』を納めるケースを開いてぱらぱらと眺める。
橙に適合したのは『牙』だった。だが、現在自分と藍に適合するDISCは所持していない。『スタンド使いはスタンド使いでしか倒せない』のなら、自分はこの数枚の扱うことが出来ないDISCは不要である。しかし、手放すのは惜しい。
ならば橙のように適合するものを駒として用いればいい。それが八雲紫の算段だった。
「・・・・・・『キング・クリムゾン』と『ゴールドエクスペリエンスレクイエム』・・・・・・」
紫はスキマを用いて得た情報――――この二体のスタンドを何としても手に入れなければならなかった。
幻想郷の秩序のため、『あの男』が完全に復活してしまうのは本当に拙いのだ。
「・・・・・・ディアボロ・・・・・・! いいわ、永琳。あなたの言う『挑発』を更に過激にしてあげるわ・・・・・・」
紫は幻想郷の中で誰よりも『あの男』を警戒していた。
自分から討って出ることが出来ないのは歯がゆいが対抗手段がないのなら仕方がない。ならばこちらは手を回すまで。
(幸いにも『彼女』が永遠亭にいる・・・・・・。ならば、この二体がベスト!)
紫はケースから二枚のDISCを引き抜き、スキマの中へと姿を消した。
* * *
場面は再び永遠亭。何も知らないジョルノ達はもうすぐ夕食の時間のため共同で準備を進めていた。
「おぉい、ジョルノ。野菜切ったが次何すればいいんだ?」
「ありがとうございますドッピオ。では洗っていない皿とか器具とか洗っててください」
「いやぁー、鈴仙なんかごめんね。私まで夕食頂けちゃうなんてさぁ」
「いいよいいよ美鈴。手伝ってくれてるんだし、みんなで食べた方がおいしいからね」
「うぅっ、有り難き幸せ・・・・・・(門番してると満足にご飯も食えない)」
「え、ちょ何で
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