銃弾と氷殼 そのC
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向なの。そして肝心のこっちが・・・・・・」
と、鈴仙は背後を振り返る。
「永遠亭だわ」
そう、彼女が指さした先にはついぞ出発したばかりの永遠亭がある方角。あそこにはまだ永琳、てゐ、輝夜、そして絶対安静下にある美鈴がいる。
「それは本当なんですか!? 鈴仙!」
ジョルノが叫ぶが鈴仙は震えた声で独り言のように言う。
「ま、まさか・・・・・・!! もう一度、美鈴を狙いに来たんじゃあ・・・・・・!? そんな・・・・・・あそこにはスタンドに対抗手段のないみんなが・・・・・・!」
同時に鈴仙は走り出した! その永遠亭に続く道を!
「お、おい! 止まれよ! 危険だ!」
「そうです鈴仙! 一人で行動はッ!!」
駆け出す鈴仙を呼び止めるが鈴仙の耳には届かない。彼女は今最悪の状況を想像してしまっているからだ。
「し、師匠!! みんな!! お願い、無事でいて・・・・・・!!」
そう鈴仙が言った直後である。
・・・・・・カチッ。
鈴仙の耳元で時計の音が鳴った。何で? どうしてこんなところで秒針が止まる音が?
彼女のそんな疑問は目の前の襲いかかる現実によって完全に打ち払われる。
「――――はっ!?」
気が付いたときには前方――――数メートルの位置に5本程度のナイフがこちらに向かっていた!!
(ナ、ナイフッ!? 撃ち落とすか・・・・・・!? いや、ダメだ、私の弾幕じゃあ照準を付ける前に餌食になるッ!)
およそ1秒先、自身の体に無数の刃物が突き刺さるイメージがよぎる。
(無理、死ッ――――!)
――――だが、背後で声が上がる。
「鈴仙ッ!! 『スタンド』で応戦しろォオーー!!」
その声によってあきらめかけて停止していた鈴仙の思考は再び動き始める。
(ドッピオっ!? あそこからじゃナイフは分からないはず・・・・・・! いや、『未来予知』かッ!)
ドッピオは未来を見ていた。――――鈴仙が小道に入って数秒後の世界を。
「――『セックスピストルズ』!!」
鈴仙の合図に6体の小さなてゐ達が手元に現れる。
「話す暇はないわ! 6発! 真っ正面に撃ち込むから、みんなお願い!!」
と、鈴仙はバラバラの方向から迫るナイフに対して照準を全く定めずに指先から弾幕を乱射した!
「マッカセロォォーーー!!!」
「キャッハーーー!!」
「ヨォークネラエヨテメェーラァーーーー!!」
ババババババッ!
弾幕発射の際のマズルフラッシュが鳴り響く中、ピストルズは鈴仙の命令通りそれぞれが弾幕の向きを調節する。
「YEARAAAAA!!!」「オラァア!!」「ウリャッ!!!」
ある者はスライドさせるように、ある者は蹴り飛ばして方向を急転換させたりと思い思いに弾幕を拡散させ――――。
キキキキキキィン!!
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