銃弾と氷殼 そのB
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れてみたくなってくる。と、ドッピオはDISCを引き抜きてゐを見る。
「てゐは・・・・・・このDISC見ても何とも思わないのかい?」
するとてゐは「は?」と言う風に眉を潜めて。
「何言ってるウサ。全く興味ないウサね」
彼女の性格を考えるに、DISCは奪ってでも手に入れたいと思うだろうけど・・・・・・。と、ドッピオは思った。
ちなみに、これには理由がある。幻想入りしたスタンドDISCは誰にでも使えるわけではなく、それぞれのDISCは誰かの精神と繋がっている。よって、ドッピオのDISCに興味を引かれるのはドッピオだけであり、もしてゐの精神とリンクするDISCがある場合、ドッピオはそれに何の興味を抱かないのである。
「・・・・・・どれ」
と、ドッピオは好奇心に任せてDISCを一気に押し込んだ!
ずぶずぶずぶッ!!
てゐは「おー!」という声を上げてその様子を見ていた。
「・・・・・・ど、どこか変わったとことかあるウサか?」
DISCを全て挿入し終えるドッピオにてゐは尋ねる。
「・・・・・・い、いや? 特に何か変わったというわけじゃあ・・・・・・?」
彼は視界にぼやつきを感じる。何か、重なって見えるのだ。
「ちょっと待って。視界が・・・・・・」
ふらっとしつつドッピオはてゐの方を見る。すると彼女は何か口をパクパクと動かしているようだ。
「・・・・・・? てゐ、何を言っているんだ?」
そう尋ねるとてゐは怪訝そうな顔をする。
「何もまだ言ってないウサ。それより、どうなんだ? 気分でも悪いウサ?」
「・・・・・・いや、何というか・・・・・・ちょっと待ってて」
と、ドッピオは二重に重なるように見える視界を正す為に目を擦り、前髪を上げる。そして目を開けると、そこには何ということもない、普通の眺めだった。
「あれ? いや、普通に見えるなぁ・・・・・・」
首を傾げて前髪を下ろすと・・・・・・。
「!?」
再び世界が二重になって見えた!
「どうしたウサか? 何か分かったのウサ?」
「あ、ああ。分かりかけてきた。秘密は俺の『前髪』だッ!」
「・・・・・・前髪?」
てゐは耳を折り曲げる。前髪って、『前髪』のことだよなぁと思っていると
「なぁ、てゐ。今から俺が言うことを行ってくれ。確かめたいことがあるんだ」
ドッピオはてゐの肩を掴んで言う。
「えー、めんどくさいのは嫌ウサ」
「めんどくさくないぞ。いいか、今から僕と『じゃんけん』をしてくれ。五回勝負だ。『五回』のうち『三回』先に勝った方の勝ち。もしてゐが僕より先に『三回』勝てたら何でも言うことを聞こう」
「ん・・・・・・? 今何でもって言ったよね? いいウサか? 本気で勝ちにいくウサよ」
にやり、とてゐは笑った。どんな面倒くさいことを言われるか
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