銃弾と氷殼 そのB
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ない鈴仙。
「あらあら」
と、永琳はつぶやいた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ジョルノも鈴仙と同様に沈黙する。
「・・・・・・」
気まずい雰囲気が流れた後――――。
「あらあら」
何故か永琳がもう一度そう言った。
* * *
その後、慧音と妹紅は永遠亭を後にして、居間にはドッピオとてゐが美鈴の治療が終わるのを待っていた。
もちろん、その間てゐはドッピオに「余計なことを」とか「つまんなかったなー、誰かがとめたせいで」とかネチネチと責めていた。
「余計なことって、あれ。僕が止めなきゃてゐじゃあの子に勝てなかっただろ?」
「勝てばいいっていうもんじゃ無いウサよ。あたしゃ他人を煽ってそれを楽しむのが一番好きなんだから。その結果で勝ち負けが付いたところで、どうでもいいウサ」
ぶっすー、とスネながらてゐはぶっきらぼうに答えた。
「・・・・・・そんなもんなのかなぁ? 変わってるね」
やっぱり妖怪と人間じゃどこか違うんだな、とドッピオは改めて思う。てゐはさっきの二人のうち妹紅は人間だと言っていたが、てゐに対する反応を見るに人間くさいところがあった。
他人のために怒ることが出来る――――これが人間と妖怪の違いなのだろうか。
「そういえば、ドッピオってスタンド知ってるの?」
唐突にてゐはドッピオの元にとててて、と駆け寄ってくる。ドッピオは何となく不快感を覚えたが(主にディアボロの無意識の恐れ、『幼女アレルギー』のせい)すぐにそんなものは消え失せる。
「え? あ、うん。そういえば、永琳さんが僕にこれをって・・・・・・」
と、ドッピオは懐から一枚のDISCを取り出しててゐに見せる。
「あー、これがスタンドの元かぁ・・・・・・ってこれ、あたしが昨日拾った(詐欺った)奴じゃん。ドッピオの物だったんだ」
「そうなの? ありがとう、君って実は良い奴なんだな。僕が落としたかどうかは分からないけど・・・・・・こんなのどうやって使うんだい?」
途中の一言にかちんと来たてゐだったが、感謝はされているので抑えることにした。
「使い方知らないのにあんたのウサか? ・・・・・・確か、鈴仙はそれ頭に入れてたけど」
「えっ?」
「いや、頭に」
「・・・・・・こう?」
と、ドッピオはDISCを持っていない方の手でDISCを頭に挿入する手振りをする。
「そうじゃないの? あたしは鈴仙が頭に入れるとこは見てないけど、鈴仙のレントゲンにはしっかりDISCが埋まってたし」
「へぇー・・・・・・」
と、てゐの説明を半分にドッピオは何かに引き寄せられるようにDISCを頭に当てた。
ずぶッ。
「うわわわああああッ!?」
「おー、本当に入っていくウサ」
どういう原理かは分からないが、何となく頭に入
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