銃弾と氷殼 そのB
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っ、鈴仙後で覚えててくださいよ・・・・・・」
鈴仙が口を押さえてそう答える。ジョルノは若干頬を赤くして悔しそうに表情を歪ませた。
――――と、そこでドッピオが口を開く。
「・・・・・・ジョルノさん、でいいのかな? すまない、ハシなんて使ったことは無くて・・・・・・」
「・・・・・・。いや、ジョルノでいいですよ。見た感じ、ドッピオの方が年上っぽいし。それに同じ流れ者で国籍も近そうだ。僕はジョルノ・ジョバァーナ。イタリアに住んでました」
「そ、そうなのか? じゃあ俺と同じだ! 俺はイタリア人なんだが・・・・・・記憶が無くってね・・・・・・。一体、どういった経緯でここにいるのか・・・・・・。さっき永琳さんに聞いたんだが、いまいちここがどんな場所かがよく分かってないんだ」
ドッピオの言葉にジョルノは驚きの表情を見せる。
「へぇ、それはまるで奇跡のようなことですね・・・・・・。まさか、こんな場所で同じ祖国で育った同志と会えるなんて・・・・・・。あと、僕も記憶がないんですよ」
二人は箸の持ち方を教え、教わり、会話を弾ませる。やはり、同じ境遇の身に置かれているからだろうか、二人はすぐに仲良くなったようだ。
それを鈴仙はどこか羨ましそうな目で眺め、永琳は何かを企んでいるように注視する。
しばらく朝食の穏やかな時間が進み、もうそろそろ食べ終わるという時間に。
すーっと襖が開かれた。
「んー・・・・・・おはよー、永琳。イナバ・・・・・・と、えっとジョジョ。・・・・・・眠い・・・・・・」
眠い目を擦ってそこに現れたのは蓬莱山輝夜。永遠亭の大重鎮(?)である。
ちなみに、永遠亭でジョルノのことをジョジョと呼ぶのは彼女だけである。
「おはようございます姫様。今日は早いですね」
永琳は挨拶をして輝夜の席を整える。
「あー・・・・・・今日は姫様の寝起きが良くて助かったウサ。まだみんなご飯食べてる途中ウサね」
そして輝夜の脇からひょっこりとてゐが入ってきた。
「・・・・・・ッ!!?」
と、ドッピオは何故か驚愕の目をした。それは自分でも分からない。当然だ。彼の精神の奥深くに眠る防衛反応。
(・・・・・・やっぱり、ドッピオの状態でも出るみたいね・・・・・・)
永琳はその変化に気付いていた。
遅れて横にいたジョルノがドッピオの変化に気付く。
恐れているような、怒っているような・・・・・・汗を全身から流し何かに畏怖するその表情を。
「・・・・・・ドッピオ?」
ジョルノは心配そうに彼の顔を見る、がドッピオは答えない。
彼は輝夜の方向――ではなくてゐの方だけを見ていた。
「・・・・・・? あれ、そこの少年起きたんだね。というか、少年だったっけ?? まぁいいウサ」
何で私の方ばっかり見てるウサ。と、てゐ
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