銃弾と氷殼 その@
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。正直、どうなろうがどうでもよかった。
「・・・・・・」
最後には彼女は何も考えず、ただ本能のままに――――。
DISCを挿入した。
* * *
「・・・・・・なるほど」
永琳はディアボロへの尋問を終えて複雑な表情を浮かべた。
(・・・・・・くそ、何も出来ん。すべて、ばれてしまった――)
永琳はそんなディアボロをよそに思案する。
この男の正体、元の世界でのジョルノとの確執、スタンド『キング・クリムゾン』の持ち主であること、死に続ける運命――。
正直言ってほとんど信じられないことだったが、彼の瞳に嘘はなかった。全てが現実の出来事である。
(でも、今のジョルノ君は彼の言う『終わりが無いのが終わり』にする『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』なる能力は持っていないし、しかもジョルノ君は彼のことを全く覚えていなさそうだった)
これはどういう因果なのかしら?
まるで、この幻想郷でディアボロを死の輪廻から救いだそうとしているような――――。
彼の言う『キング・クリムゾン』とそれに付随する『墓碑名』を持ってすればそれも可能だろう。ジョルノ君が記憶を失っている今、石の弓矢さえあれば彼を利用して死の輪廻から脱却できる。
じゃあ、一体誰が? 八雲紫が? いや、彼女は幻想郷に危険を晒してまでそんなことをするような妖怪ではないし、なにしろ彼女にメリットがない。
だったら、外の世界の変化か? それとも、外の世界にも紫のような人物が?
(全く、分からないわ――――。この男も何故ここに来たのか全く分かってないし、八雲紫の名前を挙げても特に反応はなかった)
「・・・・・・はぁ、あなたは・・・・・・一体何なの? 何のために、ここへ?」
(そんなこと、俺が知りたいぐらいだ! くそッ!)
どうしたものか、と永琳は嘆息する。
この男に今の私の推測を打ち明けるか? 幸い彼にセーフティーロックはかかってるし、上手くいけばジョルノ君とこの男をコントロール出来るかもしれない。
でも、失敗すれば幻想郷が危険だわ。こいつの能力はそれほどまでに危険。思想も、何もかも!
「・・・・・・ふぅー」
永琳は懐から一錠の薬を取り出す。
(・・・・・・!? な、何だそれは!? まさか、劇薬じゃあ・・・・・・!!)
「安心しなさい、ただの記憶安定剤よ。私にさっきされたこと全て忘れちゃうくらいに、強力な奴だけど。それと、このDISCは預かっておくわ。あなたに渡してしまうとかなり危険だから」
(なッ・・・・・・!? そ、そんな・・・・・・)
そういって永琳はディアボロの口を開かせて薬を一錠放り込んだ。
「おやすみ、ディアボロ」
(この便器に吐き出された痰カスがぁアアアアアアアアアア!!!!!)
薬は
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