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ボスとジョルノの幻想訪問記
銃弾と氷殼 その@
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・・・」
 涙を流し何故か嘆願しつつ、二人を下ろさない咲夜。何か、いつもの咲夜とは違う! と、二人が完全に思い直した直後。
 咲夜は鬼のような形相で二人を睨みつけていた!!

「ふっざけてんじゃあねええええええええ!!! このクソ幼女吸血鬼サイコレズシスターズがああああああああああああああ!!!!!」

 そしてその直後にドアが開かれる――――入ってきたのは咲夜のさっきの叫び声を聞いた美鈴とパチュリーだった。
「咲夜さん!? 一体どうしたんです!?」
「咲夜・・・・・・!? 何を叫んで・・・・・・??」
 だが、二人が部屋に入った時には――。

 すでに十六夜咲夜の姿は無かった。

 代わりに一枚、「辞めます」と書かれたメモ書きが残されていた。

*   *   *

「はぁ」
 十六夜咲夜は何の宛もなく、夜の幻想郷を一人でさまよっていた。
「勢いで辞めてきたけど・・・・・・これからどうしようかしら」
 季節は秋、だが夜になると霧の湖付近はすでに気温は10度を下回る。
「寒いわねぇ・・・・・・まぁ、我慢できなくはないけど」
 とりあえず出ていったからには紅魔館の連中から出来るだけ離れたかった。おそらく、美鈴が心配して私のことを捜しに来るだろう。
「しばらくは浮浪者か・・・・・・まぁ、気が楽でいいわね。あのブラック紅魔館に比べれば」
 やはり面白くない自分の発言に嫌気をさしながら、歩いていると一枚の謎の物体を発見した。
「・・・・・・何かしら、あれ」
 おそらく、咲夜がその物体に近づいたのは『何となく』だからであろう。
 理由はわからない、強いていうなら「惹かれた」のである。
「・・・・・・黄色いDISC? 一体どこから・・・・・・」
 とりあえずそのDISCを手にとって眺めてみる。何か、どこか惹かれてしまう。理由は全く分からないが、咲夜はそれを眺めずにはいられなかった。
 そして、本能的に自分の額にそれを当ててみたのである。
 すると咲夜の思惑とは斜め上の現象が発生した。なんと、DISCが彼女の頭に入っていくではないか!
「うわ、うわわわ!?」
 ずぶずぶッ、と入っていくDISCを急いで引き抜き自分の額を確認するも、特に傷を負っている様子はない。それどころか痛みも全くなかったのである。
「・・・・・・何なの、これ・・・・・・」
 訝しみ、すぐにでもこんな不気味な物体を捨ててしまいたいと思うのとは反対に、更に強くこのDISCに惹かれてしまう自分がいた。
 何故だろう、と思っていたが次第に何かがどうでもよくなっていた。
 紅魔館を突然辞めて何もかもが突然変わり果てた彼女は若干自暴自棄になっていたかもしれない。
 何の根拠もないがDISCを頭に入れてしまっても大丈夫だろう、と思い始めていた
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