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ボスとジョルノの幻想訪問記
プロローグ ~ディアボロが幻想入り~
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から10分が経過していた。
「さて・・・・・・どうしたものか」
 扉の周りに罠が仕掛けられていないか注意しつつ、ドアノブに手をかける。何も起きないのでドアノブを回すとカチャ・・・・・・と小さく音を立てて回った。
「・・・・・・!! 鍵がかかっていないのか? もしかすると、ここには誰も住んでいないんじゃあないか?」
 ボスは扉を開けるか開けまいか迷っていたが、どうせすぐに死に続ける命だ。『変化』には積極的に臨まなければ、と覚悟し中に入る。
 ギギギギギッ・・・・・・
 扉はどこか壊れそうな軋みを上げて小さく開いた。
「・・・・・・進入者、ね」
「お手柄よ、咲夜。たまには昼に起きてみるものだわ」
 ディアボロが中を覗いた瞬間、背後で声がした。
「・・・・・・なッ!? 何ィィィイイイーーーーーーー!!!???」
 振り向くといつの間にかナイフを構え、彼を睨むメイド服を着た女と、日傘を持ちにこやかな笑顔を浮かべる幼女――――その背中にはなぜかコウモリのような羽がある――――が立っていた。
(な、いつの間に!? 音とか気配が全く感じられなかった!? いや、そんなことよりも・・・・・・マズイッ!!)
 彼にとって、目の前の人間がナイフを構え、今にも進入者を排除しようとしていることは注目の範疇になかった。また、超能力とか超スピードとかそんなちゃちなもんじゃ断じてない、もっと恐ろしいものの片鱗のような能力を持っていることも度外視だ。
 彼が真っ先に注目したのは、その隣に『幼女』がいる状況である。
「さて、いくつか質問を・・・・・・「待てッ! やめろ!!」
「え?」
 メイド服を着た少女が口を開いた瞬間、怪しいピンク色の髪をした中年の男性はそれを遮る。
「『2度』だと・・・・・・!? 一日に『2度』も、そして『連続』だとッ!! クソッ!! とんだ災難だ!! 折角『変化』が起きたのに、もうここで俺は死んでしまうのか・・・・・・??」
 ディアボロは『幼女』が目の前にいることで気が動転していた。何をされるか分からない。全く予想不可能。すぐに死ぬことだけは確定事項。食われるかもしれない。少なくとも、予想できる『ナイフで刺されて死亡』だけはあり得ないだろう。・・・・・・もっと、別の何かが起こるはずだ。数十秒、数秒後、数瞬後に!!
「俺は・・・・・・次は、どうなるんだ・・・・・・?? 予想が、予知ができない・・・・・・!!」
 訳の分からないことを口走る彼にコウモリの羽を生やした幼女とメイド服の女は眉を寄せて怪訝そうな顔をする。
「・・・・・・どうしたのかしら、咲夜」
「え、いや・・・・・・私にも分かりません・・・・・・」
「なんかコイツ様子がおかしいわ。咲夜」
 幼女が顎でメイド女を使う。メイドの方はしぶしぶそれに従い、ディアボロに話
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