プロローグ ~ディアボロが幻想入り~
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く者を物語の深淵へといざなうようであった。最初は余裕そうにしていた二人の表情も次第に曇り始める。それを見ててゐは更に語りを加速させる。その様子は例えるならば義太てゐ節。彼女の独特の語りに二人は恐怖感に襲われずにはいられなかった。
「・・・・・・と、いうわけウサ。これがお皿の小町さんの真実。知らなかったウサ?」
「・・・・・・」
「あ、あああ・・・・・・」
リグルは歯を打ち鳴らし、ミスティアは得体の知れない恐怖に刈られ、まともに言葉を発することが出来なかった。
「・・・・・・ところで、ふたりとも」
と、てゐが見計らったようにしてリグルの持っていた円盤を指さして言った。
「それ、金の皿じゃないの?」
「「うわああああああああああああああああああああああ!!!!!」」
二人はてゐの言葉に顔を見合わせた後、その円盤を手放し一目散に逃げていった。
「・・・・・・ふふん、毎度ありウサ〜。バカルテットの相手なんてチョロイチョロイ」
てゐは二人の落とした円盤を拾い上げると違和を感じ取った。
「ん? 何だこれ・・・・・・ぐにぐにしてて変な感触ウサね。お金になるウサか?」
と、ふり返ってみると。
「・・・・・・ご苦労、てゐ。鴨が葱背負ってやってくるとは正にこのことね」
そこには額に血管を浮かべて立ちふさがる永琳がいた。
「・・・・・・えっと、永琳様いつからそこに?」
「あなたが怪談の途中で『おっぱいお化けヤゴコロ』って言い始めたあたりから」
「・・・・・・」
「あとでお仕置きルームにいらっしゃい」
「はい・・・・・・」
「それと、その円盤も没収ね」
「はい・・・・・・」
うなだれるてゐと怒りを抑える永琳。二人は仲良く永遠亭へと戻っていった。
こうして永琳は優曇華救出の唯一の手がかりを鴨葱的に得たのである。
――――そして翌日、あの男が目を覚ます。
* * *
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