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ボスとジョルノの幻想訪問記
プロローグ ~ディアボロが幻想入り~
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・・・・・・」
 ・・・・・・そのとき既にディアボロは死んでしまっているのを彼女たちは知らなかった。
「よし・・・・・・って人間? お〜い・・・・・・ダメだこりゃ。完全にノびちまってる」
 動かないディアボロを寝てしまったと勘違いした萃香はその場を離れ、パルスィとともに飲むことにした。

 今日のボスの死因:酒に溺れて死亡!

*   *   *

「うぅぅ・・・・・・くそッ! なにが鬼だ、なにが妖怪だッ! 騙したなあの女! 酒で溺死なんてそうそう予想できることじゃあないぞ!」
 ディアボロは目を覚ますなり先ほどの死因を思い出して悪態をついた。
「・・・・・・」
 だが、考えていても仕方がない。とりあえず自分は今非常に不可解な状況にあるということだ。
 なぜか二回連続で幼女と遭遇し、しかもどちらも日本語を用いて話しかけてきた。
「そして、ここもどうやらイタリアではないようだ・・・・・・」
 ディアボロは周りを見るとどこかで見たことがあるような植物の群生を認識する。
「どこかの本で見たことがある・・・・・・これは確か『竹』だな。日本に広く群生しており非常に早い成長速度を持つ背の高い植物・・・・・・。こんなに普通高いものなのか? 高すぎて空が見えないぞ・・・・・・」
 太陽は西に傾きかけていた。だが、竹林はまるで夜であるかのように、暗く静かだった。
「何とも不気味だ・・・・・・野生動物におそわれたら即死だな」
 幸いまだ『少女』は出現していない。それならば死因はある程度予想がつくはずだ。
「さて、歩くか」
 と、彼が一歩ふみだした瞬間。

 ズボォッ!

「――え」
 足下が崩れ落ちる感覚がしたかと思えば。

 ドスン!!

「ぐぅあぁっ!!?」
 体に激痛が走る。これは今まで何度も体験してきた痛み。
 『物体が体を貫通する』痛みだった。
「うおおおあああ!??(な、何だ!? なにが起きている!? この突き刺さるような鋭い痛みは・・・・・・ま、まさか)」
 と、ディアボロは途切れ途切れになる意識の中で自分の体を確認する。
 彼の腹部には竹槍が複数貫通していたのだ。
「――――がッ!(ま、まずい・・・・・・『幼女』が出現していない状況で俺は予測不可能な死はほとんど実現しない・・・・・・! だから刺される前に『竹槍が刺さって即死』と予想できなければ『即死』が出来ないッ!! お、おそらくこのまま失血死が妥当・・・・・・だが、死ぬまでこの痛みはずっと襲ってくるッ!!)ぐおおおおおおああああッッ!!!!」
 痛みに耐えるため彼は叫んだ。あと、あと何分だ? あと、どれくらいでこの苦しみから解放される・・・・・・??
 彼は早く死んでしまいたい状況下で痛みに耐えることしかできなかった。
 しばらく経
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